接種拒否者の規制解除は延期
11月2日付ABC放送(電子版)は、NSW州政府の発表として、完全接種者の規制緩和を前倒しで実施すると同時に接種拒否者や接種を引き延ばしている者に対しては規制緩和を先送りすることを伝えている。
この日、ドミニク・ペロテイNSW州首相は、173人が新たにコロナウイルス陽性と判定され、現在333人が入院していると発表、さらに「州の接種率目標が予定より早く達成できた」と語った。
また、「完全接種者の規制緩和前倒しと未接種者の規制緩和延期は接種へのインセンティブを考えたことだ。完全接種者に対して12月1日の規制緩和を予定していたが、11月8日に実施することになった。また、未接種者に対しても12月1日の規制緩和を予定していたが、12月15日または16歳以上の完全接種率が95%に達した日とすることを決めた」と語っている。
現在、NSW州の16歳以上の人口の最低1回の接種率は93.6%、2回の完全接種率は87.8%になっている。
ペロテイ州首相は、「NSW州が安全に、しかも予定より早く規制を解除できるように州民全員が協力して素晴らしい成果をもたらした。接種を受けない人々の規制解除を遅らせるのは、州社会の規制を安全に解除できるように考えたからだし、究極的にはNSW州社会の団結を望んでおり、12月15日に延期することで、早く自由が欲しい人は接種を受ける気持ちになるだろうと考えた。そうすれば接種率も上昇することになる」と語った。
11月8日より、完全接種者と医師の接種免除証明を持った者のみを対象に、自宅に集まる人数に制限がなくなり、1,000人未満の屋外集会にも規制はなくなる。
理美容、パブは完全接種者客に限り、1人2平米面積確保に緩和され、ナイトクラブはダンスフロアを再開できる。ジム、ダンス・クラスはまだ当分20人を上限とする。また、固定席着席のエンターテインメント施設は定員100%入場可となる。アミューズメント・パークや動物園は収容率制限が適用される。
スーパーマーケット内などのマスク着用義務は州の接種率が95%に達するか、12月15日かどちから先に来た日に解除される。
ブラッド・ハザードNSW州保健相は、「1年半前、私達はワクチンが可能になるのか、自由を取り戻すことができるのか分からなかった。3か月か4か月前でさえ見通しは暗く見え、今後、3,4か月をやり抜くことができるのかさえ分からなかった。コロナウイルスを根絶できたわけではないし、郡部では今もコロナウイルス・アウトブレークと戦っている」と語った。
11月1日午後8時までの死者は4人、333人の入院患者のうち72人がICUに収容され、そのうち35人が酸素吸入装置を着けている。
■ソース
NSW fast-tracks freedoms for fully vaccinated people, but bad news for those without COVID-19 jab