オミクロン株陽性者は15人に広がる
12月5日付シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)は、NSW州政府の発表として、同4日午後8時までの24時間に新たに286人がコロナウイルス陽性と判定され、そのうち2人がオミクロン株感染者だった。これにより、シドニー地域のオミクロン株感染者は15人になったと伝えている。
また、NSW州保健局は、同5日中にシドニー都市圏南西部で更にオミクロン感染者が判明すると予想しており、15人のうち5人は、リージェンツ・パーク・クリスチャン・スクール、シドニー・インドア・クライミング・ジム・ビラウッド、リージェンツ・パークのセント・ピーターズ・チャネル・カソリック・プライマリー・スクールなどを巻き込んだクラスターとの関連が予想されている。
州保健局は、これらの経路の感染者から得たサンプルのゲノム解析を進めている。しかし、保健局では、11月27日にセント・ピーター・チャネルの生徒がビラウッド・クライミング・ジムに来ていることからウイルスが広まったのではないかと見ている。
12月5日、連邦政府のグレッグ・ハント保健相が、2022年1月10日より、5歳から11歳までの児童もコロナウイルス・ワクチン接種を受けられるようになると発表した。
ファイザー・ワクチンがこれまでの最低年齢を12歳からさらに5歳までに引き下げて暫定承認を与えたことに伴う措置。
ハント大臣は、「1月20日より、オーストラリアの児童がさらにファイザー・ワクチン接種を受けられるようになり、またオーストラリア全土で5歳から11歳までの児童への接種が勧められる。子供達の安全、家族の安全、すべてのオーストラリア国民の安全を図る措置だ」と語っている。
豪医薬品管理局(TGA)のジョン・スケリット副局長は、「これまでの治験で、その年齢層の児童も接種後に大人と同じ副反応を示している。疲労感、注射した腕の痛み、頭痛などが見られたが、そのような副反応も大人よりかなり軽くしかも短時間だった。子供は大人ほどコロナウイルスに感染して症状を示すことがないのにどうして接種するのか、と質問されるが、この年齢層の児童はオーストラリア全国で230万人を数える。また現実の統計の数字でコロナウイルス感染患者の5分の1は12歳未満で占められている。しかも、オミクロン株の初期データでもオミクロン株は児童も感染しやすくなっていることがうかがえる。12歳未満の児童も接種していなければコロナウイルスに感染しやすくなるということだ」と語っている。
■ソース
NSW records 286 COVID-19 cases amid further Omicron infections