複数イベントがオミクロン株スーパー・スプレッダーに
12月14日付シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)は、コロナウイルス・ロックダウンが解除されたNSW州で、ハーバー・クルーズ・パーティやニューカッスルのナイトクラブ・パーティなどがスーパー・スプレッダーになり、オミクロン株を含めて感染者が急増していると報じている。
12月13日午後8時までの24時間に新たに804人がコロナウイルス陽性と判定された。州保健局は、「新顔のオミクロン株が感染者数を押し上げている」と語っている。
12月12日午後8時までの24時間の新陽性者数は536人だった。また、ロックダウン中の最低新陽性者数は11月1日の135人だった。
また、ゲノム解析でオミクロン株と確認された感染者の数は85人になっているが、ナイトクラブとハーバー・クルーズ・パーティが2大クラスターになっており、この2つがオミクロン株と判定されれば爆発的なオミクロン株蔓延ということになる。
ケリー・チャントNSW州主席医務官は、「現在の陽性者激増はオミクロン株感染が主力だと予想している」と述べている。
一方、12月15日には現在の完全接種者だけでなく、未接種者もかなり規制が緩和されることになっており、その結果が懸念されている。
新陽性者のうち220人以上がハンター・ニュー・イングランド地方保健管区で見つかっており、そのほとんどがニューカッスル市地域のナイトクラブ、パブ、パーティなどで感染したと見られており、1人がオミクロン感染と判明している。
12月8日にニューカッスル市のアーガイル・ハウス・ナイトクラブに入り、後に陽性と判定された6人が同10日にはフィネガンズ・ホテルに行っており、両施設に居た人々全員が濃厚接触者と見なされている。
12月15日からは未接種者も小売店、パブ、ジムなどに出入りができるようになり、スーパーマーケット、ショッピング・センターはQRコードを掲示しなくてもよくなり、ホスピタリティ、小売り業種施設でマスクの着用が自由になる。しかし、ブラッド・ハザード保健相は、「規制解除に変更はないが、パンデミックが去ったわけではなく、まだ、個人的に警戒が必要だ。また、2回の接種を受けている人は、ブースター接種も必ず受けてもらいたい。私個人としては5か月ではなく、2回目の接種から3か月でも4か月でも早めにブースター接種を受けた方がいいと考えている」と語っている。
■ソース
Omicron ‘super-spreading events’ drive cases as NSW hits post-lockdown high