入院患者もわずかに増加し、302人に
12月22日付ABC放送(電子版)は、NSW州政府の発表として、同月21日午後8時までの24時間に151,443人のコロナウイルス検査で3,763人が陽性と判定されたことを伝えている。また、2人が亡くなっている。
NSW州の新陽性者数は過去2年間の州・準州の記録をしばしば更新してきている。
また、コロナウイルス感染者の入院も前日の284人から302人に増えている。また、40人がICUに収容されており、11月11日以来の最高の数字になっている。
NSW州政府のブラッド・ハザード保健相は、12月21日には1,400人近い医療従事者がコロナウイルス感染のために休んでいると発表した。また、自分自身と社会へのクリスマスの贈り物としてワクチンのブースター接種をするよう呼びかけている。
12月21日、ドミニク・ペロテイNSW州首相は、感染者の増加は入院患者増加につながることを認めたが、州医療制度を信じていると発言、「厳しい状態になることと思うが、私達は2年近く万難を切り抜けてきた。これからも切り抜けられることと信じている」と語っている。
コロナウイルス感染者の増加につれて、PCR検査を受けるために検査場に来る市民も増えており、しどにー地域ではどこの検査場も車が長く列を作り、何時間も待たされる状況になっている。また、検査結果通知までの時間も以前の48時間から72時間に延びている。そのため、どこの薬局でも迅速抗原検査(RAT)パックの品切が起きている。
ペロテイ州首相は、感染者数よりもICU収容者数を指標にするとして、規制を緩和し、感染者が出るに任せるという政策を展開しており、毎日3,000人を越える状況で患者とその周辺の家族を含めたが最低7日間の自己隔離をしなければならないという事態が広がっている。
また、一部の専門家は、クリスマス・デーの家族の集まりがスーパー・スプレッダーになる可能性を指摘しており、NSW大学の試算では、クリスマス・デー、ボクシング・デーの後も陽性者発生が増え続け、2022年1月末には1日に25,000人が感染することになるとしている。
しどにー地域南東部の80代の女性がプリンス・オブ・ウェールズ病院で亡くなっており、女性は完全接種済みだったが基礎疾患を抱えていた。また、しどにー地域南西部の70代の女性がリバプール病院で亡くなっており、この女性は未接種で基礎疾患を抱えていた。女性はジョージズ・ホールのGillawarna Village Aged Care入居者で、その施設で感染したもので、同施設のアウトブレーク死者は5人目。
■ソース
NSW records 3,763 COVID-19 cases, 302 people in hospital