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NSW州、コロナウイルス新陽性者遂に1万人を突破

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ペロテイ州首相「具合が悪くないなら検査を受けないで」

 12月29日付シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)は、NSW州政府の発表として、12月28日午後8時までの24時間に新たに11,201人がコロナウイルス陽性と判定されたことを伝えている。

 また、入院患者は625人に増え、ICU収容者も61人とわずかに増えている。

 QLD州は、「他州からの旅行者が入州する72時間前以内にPCR検査を受け、陰性判定の証明を提示すること」という規則を緩和し、2022年1月1日より、「入州時に迅速抗原検査のみでよい」」とすることになった。

 ドミニク・ペロテイ政権がコロナウイルス規制を緩和して以来、NSW州は爆発的に感染者が増えており、各地の検査場も検査サンプルを分析する臨床検査ラボも重圧にあえいでいる。そのため、ペロテイ州首相は、「具合が悪くなく、また州保健局からPCR検査を指示されていない者は検査を受けないように」と呼びかけている。

 ケリー・チャント主席医務官は、「11,201人という数は現実を正しく反映していないだろう」と発言し、ペロテイ州首相も、「判定までに数日かかるようになっており、29日に発表された数字も検査は数日古いものだ」として、誤差を認めている。

 チャント主席医務官は、「感染力の強いウイルスのため、州の臨床検査能力が限界に来ており、陽性率が高くなっているため、一部の臨床検査ラボが採用している、プーリングやサンプルを合わせる検査テクニックが使えなくなっている」と発言した。

 NSW州保健局は、「コロナウイルスの症状のある人、迅速抗原検査で陽性判定が出た人、陽性患者と同世帯の住人、高感染率のあった施設にいた人、現在アウトブレークが起きており、健康弱者の環境にいる人などのみがPCR検査を受けに来るよう」指示していうる。

 ペロテイ州首相は、検査場の行列が長くなっていることを謝罪し、「改善に努めている」と発言し、QLD州が入州前のPCR検査陰性証明要求を撤回したことに感謝している。

 コロナウイルス入院患者は前日の557人から68人増え、ICUの61人のうち23人が酸素吸入装置を着けている。

 また、NSW州保健局のドクター・マイケル・ダグラスは、「ICUに収容されている大多数が非接種者だ」と語っている。一方、29日に発表された3人の死者は、2人がニューカッスルのWarabrook高齢者介護施設入居者で3回の接種を受けた90代の女性と2回の接種を受けた70代の女性だが、いずれも基礎疾患を抱えていた。もう1人はシドニー都市圏インナーウェストの80代の男性で、ロイヤル・プリンス・アルフレッド病院で亡くなった。男性は2回の接種を受けていたがやはり基礎疾患があった。
■ソース
‘More disease than the numbers reflect’: NSW records 11,201 new COVID-19 cases

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