大晦日には「市民の賑わいを」狙い
12月30日の全国閣僚会議は、「コロナウイルス感染はこれからまだまだ広がるが、オーストラリアは対処に万全の用意ができている」との認識の下に、パンデミック対応策を大幅に変更し、コロナウイルス感染者の隔離期間を短縮する他、濃厚接触の定義も変更し、コロナウイルス蔓延に対してかなり緩やかな対応に移していくことに合意した。
同日付シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。
会議後の記者会見で、スコット・モリソン連邦首相は、「全州・準州首班の合意があった。また、軽度の接触に対する規制と検査義務は完全に廃止された」と述べている。
さらに、「変更内容は金曜日真夜中から5つの州と準州で発効する」と語っている。
12月29日午後8時までの24時間にオーストラリア全土で新たに21,300人がコロナウイルス陽性と判定されたが、連邦のポール・ケリー主席医務官は、「これからも感染者は増えていくだろうが、幸いなことにオミクロン株がこれまでの株に比べて症状が軽いというデータが集まっている。過去2年間、デルタ株までのウイルスとはかなり違いがある」と語っている。
国内のSA州を除くすべての州・準州が、これまでの隔離期間10日間を7日間に短縮することに合意しており、SA州のみ当分10日間の隔離期間を維持することになった。
変更によると、検査で陽性と判定された者は7日間の隔離に入るが、6日目の迅速抗原検査(RAT)で陰性と判定された場合、7日目が終了した時点で隔離から解放されることになる。濃厚接触者も7日間の隔離義務がある。
また、これまで既に10日間の隔離に入っている者は12月30日真夜中で隔離を終了することができる。
また、コロナウイルス濃厚接触者の定義も変更され、陽性確定者と4時間を超えて同一住居または同一介護施設で過ごした者とされることになった。この変更もTAS、WA両州とNTを除くすべての州、準州で12月30日真夜中より発効する。SA州は1月1日真夜中より、NTとWA州は2022年に入ってから新しい定義を採用することになる。
モリソン連邦首相は、「この定義変更は現実に合わせたものであり、検査体制への重圧を緩和するもの」と語っている。
■ソース
‘Let them out’: National cabinet changes contact, isolation COVID rules ahead of New Year’s Eve