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イラン原油施設空爆なら、オーストラリアはどうなる? 資源高は追い風も「インフレが再び発作を起こし、利下げは遠のく」

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公共放送ABC編集委員が予測

 イランの原油施設が炎に包まれた時、遠く離れたオーストラリアに住む人の財布も火の車になるかもしれない。イスラエルによるレバノンのイスラム教シーア派の武装組織ヒスボラへの攻撃を受け、後ろ盾のイランがイスラエルに大規模なミサイル攻撃を行い、にわかに緊迫する中東情勢。イスラエルがイラン原油施設への報復攻撃に踏み切れば、高金利に苦しむ私たちの暮らしはいったいどうなるのか?

 公共放送ABC(電子版)によると、中東の緊張激化を受け、指標となるブレント原油先物価格は一時8%上昇するなど激しく変動している。ABCのイアン・ベランダー編集委員(ビジネス担当)は8日、次のように書いた。

「米国は2年間に渡るインフレとの熾烈な戦いに勝利を宣言し、連邦準備理事会は9月に0.5ポイントの利下げを行った。力強い雇用情勢を背景に(米国の)失業率が歴史的低水準にあるにも関わらず、今後数カ月かけて、さらなる利下げが予定されている」

 このままの流れなら、オーストラリアの中央銀行、豪準備銀(RBA)も年内か来年初めには利下げに踏み切ると見られているが…。

 ベランダー編集委員は「イスラエルがイランの原油施設を攻撃すれば、原油価格は40%上昇し、もう一度1バレル当たり100米ドルの水準に跳ね上がると専門家は分析している。インフレが再び発作を起こす可能性がある」と指摘する。

 同編集委員によると、資源輸出大国であるオーストラリアは原油高の恩恵を受ける。同国の輸出商品の主力である天然ガスや石炭の価格は通常、原油価格と連動しているからだ。ロシアによるウクライナ侵攻後の局面と同様に、資源企業の利益は拡大し、政府の税収は伸び、国富は増大するだろう。

 ところが、原油高は食品や住宅、衣服、化学製品など我々が消費するほとんどの商品の製造コストを上昇させ、輸入品の価格も引き上げる。「原油価格の高騰は、豪準備銀(中央銀行)に利下げを躊躇させるのに十分だろう」と同編集委員。インフレの再燃によって高い金利がさらに長期化し、庶民の生活を圧迫し続けることになりそうだ。

■ソース

What does an oil price spike mean for Australia?(ABC News)





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