遺留のDNAから10km離れた町の20歳の男
メルボルン北西郊外の町バンドゥーラのショッピング・センター前の生け垣に女性の死体が捨てられていた事件を捜査していた警察は事件現場から10kmほど離れたグリーンズバラの20歳の男を容疑者として逮捕した。
シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。
事件の被害者は同町のラ・トローブ大学で学ぶイスラエル出身(アラブ系イスラエル人)の留学生、アイイア・マアサルウェさん(21)と判明、現場付近に停留所のある86番トラムを降りて大学近くの宿舎に帰る途中に襲われ、強姦された上に殺害されたとされている。
その後の調べでマアサルウェさんは、メルボルン市内で友人と会った後、友人がバーク・ストリートのトラム乗り場まで送り、現場付近の停留所でトラムを降りたことが明らかになっている。
警察の現場捜査の結果、現場から100m以内のところで「1986」と書かれた野球帽と衣料が発見されており、科学鑑識テストの結果、若い男が重要参考人として浮かび上がった。
警察は、「18日午前11時20分、グリーンズバラ警察と殺人課刑事とがグリーンズバラ居住の男を逮捕した。この事件は、チャンスがあれば誰彼なく襲う行きずり強姦殺人事件であり、まったくおぞましい犯罪だ」と発表している。
また、事件時、マアサルウェさんはイスラエルの姉妹と携帯電話で交信中だったことが判明、遺族がイスラエルから、「ドスンという大きな音が聞こえた」と証言している。
この事件をめぐって、デリン・ヒンチ連邦上院議員が個人的な経路で手に入れた警察捜査情報を自分のソーシャル・メディアで公開し、まだ判明していない犯人を口をきわめて罵るなどしており、批判を浴びている。ヒンチ氏は過去にも同様の行為で2回ほど罰金刑や短期の禁固刑を受けている。オーストラリアの陪審員制度では、捜査妨害だけでなく、裁判妨害にもなり、犯人が明らかになっていながら訴追が不可能になる場合もあり得る。
■ソース
Man, 20, arrested over Bundoora murder of Israeli student Aiia Maasarwe
Derryn Hinch faces furore for claiming gruesome details of Melbourne student murder