全豪オープン第6日目。
男女の3回戦が行われ、第2センター・コートであるマーガレット・コート・アリーナで大坂なおみと錦織圭の試合が連続して行われた。
第1試合では大坂なおみは台湾の謝淑薇(シェ・シュウェイ、33歳、世界ランク27位)と対戦して5-7、6-4、6-1の逆転で勝利を収めた。昨年の全米オープンで優勝した大坂は、精神面が強くなったと言われているが、この試合ではまだ不十分であった。
謝淑薇は、大坂の強力なサーブ、ストロークを徹底して返球し続けた。第1セット途中から、大坂は根負けして、凡ミスを連発。あっさりと第1セットを取られた。第2セットに入っても悪い流れを変えられず、先にブレークを許した時点で、大坂はパニック状態となりコートに倒れこんでしまった。
この状態を見た観客の大半は大坂の敗戦を確実と思っただろう。しかし、現在の大坂は、勝者として積み重なった経験から、この状況を変える方法を学んでいた。
緩急を付けた返球で相手のリズムを崩して、自分のリズムを取り戻す手段に出た。落ち着きを取り戻した大坂は完全に復調して、第2、第3セットを連取した。
錦織は、ジョアン・ソウサ(ポルトガル、29歳、44位)と対戦してストレートで勝利した。
大坂、錦織共に第2週の4回戦、ベスト16に駒を進めた。
(文・写真:イタさん=板屋雅博/日豪プレス・ジャーナリスト、フォトグラファー、駐日代表)