元NSW州政権国民党大臣が自由党候補に挑戦

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マンディーン元労働党議長のギルモア選挙区天下りに

 先月、連邦与党のスコット・モリソン自由党は5月に予定されている連邦総選挙に向けてNSW州のショールヘイブンなどの地区をおさめるギルモア選挙区にウォレン・マンディーン氏を投入した。しかし、同地区の自由党党員団はすでに公認候補を決めていたため、モリソン連邦首相が鶴の一声で公認候補入れ替えを命じた。

 ウォレン・マンディーン氏はかつて労働党議長を務めたが、労働党からは念願の連邦議員公認を受けられなかったために脱党、同時に保守化し、トニー・アボット元保守連合連邦政権の先住民族問題顧問を務めるなどした。また、モリソン首相がマンディーン氏をギルモア選挙区に天下りさせた時にはマンディーン氏が自由党党員でなかったため、発表直前にマンディーン氏に入党申請を出させている。一方、この首相の行動に抗議して同選挙区のおもだった自由党党員が脱党している。

 2月10日、NSW州保守連合政権で大臣を務めたことのあるカトリーナ・ホジキンソン氏がギルモア選挙区から国民党候補で出馬する意図を明らかにした。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ただし、前回2016年の連邦選挙ではギルモア選挙区のアン・サドマリス自由党候補は1,503票という僅差で当選しており、ABC放送の選挙アナリスト、アントニー・グリーン氏は、「彼女の国民党公認候補は選挙結果にほとんど影響がないだろう」としている。

 今期限りで政界を引退するサドマリス議員は、「労働党候補を当選させないためなら自由党でも国民党でも支持する」と語っており、同選挙区の自由党党員や支持者にも連邦自由党の行為に憤慨し、国民党候補支持を明らかにしている者が増えている。

 グリーン氏は、「国民党も国民党候補もギルモア選挙区にはほとんど関係がなく。選挙結果に影響するとは考えられない。ホジキンソン氏は自由党票を横取りするだけに終わるだろうし、結局プレファレンス票として元に戻すだけだろう」と分析している。
■ソース
Katrina Hodgkinson runs as Nationals candidate against Warren Mundine in Gilmore

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