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ジョージ・ペル・カソリック枢機卿有罪判決公開

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メルボルン大司教時代に合唱団員2人に性虐待

 20月26日、20年間オーストラリアのカトリック教会の大司教を務め、さらにはバチカンで会計を務めたジョージ・ペル枢機卿が2018年12月に児童性虐待容疑の裁判で有罪判決を受けていたことが公開された。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 この判決は、ペル枢機卿に対して他の訴訟も予定されていたため、その訴訟に影響させないよう公表が禁じられていたが、訴訟を進めないことが決まったため禁止令が解かれた。また、オーストラリアの司法が届かない外国ではすでにペル枢機卿有罪が報道されたところもある。また、ペル枢機卿の児童性虐待5件について、量刑言い渡しが来週に予定されている。

 長年、ペル枢機卿に対する児童性虐待の主張はあったが枢機卿は常に否定しており、公式の判断も出されていなかったが、26日の判決公開で枢機卿が「児童性愛犯罪者」として知れ渡ると世界中から怒りや嫌悪の声が挙がり、法廷外では、ペル被告人に対して「お前はブタだ。地獄で焼かれろ」というヤジが飛んだ。

 この有罪判決の報に、スコット・モリソン連邦首相は、「非常にショックだ。信頼すべき相手に裏切られた性虐待被害者やその家族の苦しみを思う」と語り、「敬虔なカソリックの家庭に育ったがもう何も信仰することはできない」と語る信者もいる。

 また、ペル被告人が1949年から1959年まで学んだバララットのセント・パトリック・カレッジでは、ジョージ・ペルの名前を与えられた建物の名称が取り除かれ、顕彰名簿からも削除された。

 カレッジのジョン・クロウリー校長は、ペル枢機卿に児童性虐待に対する団体の対応特別調査委員会の証言席で委員の質問に答えるよう求める声が高まっている2015年にペル枢機卿を迎えて校内を案内したことから非難を受けている。その校長が今回は、「児童性虐待で有罪判決を受けた人物の名前を帯びた建物に生徒が入ることはふさわしくない」としている。また、リッチモンドAFLクラブでも副パトロンのペル被告人の名前を削除した。

 バチカンはまだ公式反応を発表していないが、法王は、「児童性虐待者は悪魔の手先(tools of Satan)」と語っている。ただし、「いつまでもカソリック教会を批判する者は悪魔の仲間(Friends of Devil)」とも発言している。(https://www.theguardian.com/world/2019/feb/20/pope-francis-decries-critics-of-church-as-friends-of-the-devil)
■ソース
George Pell’s conviction for child sexual abuse reverberates around the world

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