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連邦上院多数の賛成でアニング議員譴責動議可決

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クライストチャーチ大量射殺事件でヘイト発言

 4月3日、連邦議会上院は労働、保守連合、緑、無所属などの賛成でフレーザー・アニング上院議員に対する譴責動議を可決した。

 オーストラリア人の白人極右過激派の男がニュージーランドのクライストチャーチの2つのモスクを襲って半自動小銃を乱射、50人を殺害し、40人以上を負傷させた事件で、連邦議会のフレーザー・アニング無所属上院議員は、事件直後に「ムスリムの移民を許せばこういう暴力事件になることにまだ反対する者がいるか?」とソーシャル・メディアに書き込んだ。

 人を人種、民族、信条、性別で差別しないということがオーストラリアの国是となっており、アニング発言には与野党、無所属議員、国民から直ちに批判の声が挙がったが、アニング上院議員は発言の謝罪を拒否したため、当時休会だった連邦議会は保守連合、労働、緑が「議会再開後直ちにアニング議員譴責動議を可決することを約束していた。

 3日午後、動議に対してマシアス・コーマン自由党議員が、次いでペニー・ウォング労働党議員、緑の党のリチャード・ディ・ナタリ党首が支持発言を行い、さらに労働党のパット・ドッドソン議員らが直接クライストチャーチ市民に呼びかける発言を行い、アニング上院議員譴責支持発言を行った。

 議会の言論の自由を保証するため、連邦議会議員は、1年以上の懲役刑を受ける犯罪で有罪評決を受けない限り、議会を含めて何者にも議員の地位を罷免されることはなく、議会ができるのはこの譴責決議だけである。

 この譴責動議に対して、上院では採決は賛否議席数によらず、「発声」だけで行われた。また、アニング上院議員は退場しており、アニング議員が最初に上院に当選した当時所属のワン・ネーション党のポーリン・ハンソン議員は棄権している。

 これまでにもアニング議員は、「私が被害者に責任を押しつけている? そんなことは言ったおぼえがない。私は、ニュージーランドがムスリムの移民を許したから暴力事件が起きたのだと因果関係を指摘しただけだ」と繰り返し、連邦議会の譴責に対しても、「私の犯罪は左翼政治エリート、メディア・エリートが聞きたくない事実を言ったことだ」と反論している。

■ソース
Senate censures controversial politician Fraser Anning over Christchurch shooting comments

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