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中国政府外交機関が地方自治体に圧力

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共産党政権に批判的なメディアを締め出させる

 4月7日付ABC放送(電子版)は、中国政府外交機関がシドニー都市圏の地方自治体に圧力をかけ、中国共産党政権に批判的なオーストラリア国内の中国語メディア企業を締め出させていることを暴露している。

 ABC放送の記事によると、コガラからハーストビル、ラケンバまでの地区を擁するジョージズ・リバー・カウンシルがVision China Timesメディアと協賛したために中国領事館職員が8回にわたって警告を発した。また、Vision China Times側は、「中国共産党に批判的な情報を報道したため繰り返しいやがらせを受けている」と発表している。

 一方、ジョージズ・リバー・カウンシルは、中国領事館の圧力に屈し、同メディアに対して、中国旧正月イベントのスポンサーになることを禁じた。

 ABC放送の時事番組「Four Corners」とエージ紙、シドニー・モーニング・ヘラルド紙の合同調査により、中国領事館職員が1年間に8回にわたり、同カウンシルに発した警告の書面を入手している。

 また、Vision China Timesの中国国内の広告主が、中国政府の諜報機関を含めた職員から脅迫され、広告掲載を取り消さされている。

 Vision China Timesのマリー・マー・マネージャは、「当社の新聞は中国共産党の意向に合わせた報道をしないため、中国政権からの攻撃を受けている。中国領事館は、自分達がコントロールできないメディアをすべて嫌っている」と語っている。
 ジョージズ・リバー・カウンシル地域はオーストラリア国内でも中国系市民の人口比率がもっとも高い地域で、2018年の中国旧正月にはVision China Timesが協賛企業に名を連ねていたが、2018年1月17日付で中国領事館員がカウンシルに宛て、「当館は、政治的に反中メディアのVision China Timesがイベント協賛団体になっていることに留意した。当館はジョージズ・リバー市カウンシルとの協力関係を重要視しており、貴カウンシルの豪中関係発展支持の方針に変更がないことを希望している」との文面を送っている。

 即日、Vision China Timesはカウンシルから協賛団体を取り消された。また、カウンシルの事務方が中国領直に宛てて同措置を伝えている。

 しかし、2018年末にカウンシルは領事館の威嚇を無視して同紙を協賛団体に登録しており、2019年初めにそれまでと同様の威嚇文書が中国領事館から同カウンシルに宛てて送られている。
■ソース
China pressured Sydney council into banning media company critical of Communist Party

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