ボンダイ・パビリオンに控えめな修復計画

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往時のビーチ文化と社会遺産の再現へ

 シドニーのビーチとして世界的に知られるボンダイ・ビーチの砂浜の背後に建つボンダイ・パビリオンもかつては様々なイベントに用いられていたが以前から老朽化が目立っており、再開発についてもいくつかの噂があった。

 今回は、ウェーバリー・カウンシルがこの建物にかなり控えめな修復作業を行い、再び文化と社会遺産の施設として、視覚芸術、舞台芸術の施設として再現する計画を申請していることが報じられている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ボンダイ・ビーチの今は町並みになっているところも開発前の19世紀には砂丘の広がる海岸だった。その後、1928年から更衣室の建物があったところにパビリオンが建てられた。当時としては斬新な建物だったが、今ではすっかりボンダイ・ビーチの文化財になっている。そのため、最近にも再開発計画案も伝えられていたが、今回は建物の姿をそのままに残し、改修で往時の姿を復元する控えめな修復計画が申請されている。

 改修計画を申請しているウェーバリー・カウンシルのジョン・ウェークフィールド労働党町長は、「人々はこの建物を文化遺産、社会遺産として考えているが、それだけでなく、建築遺産としての価値もある。素晴らしい建物だ。私も過去35年間使ってきたが今では老朽化しており、特に手洗い、シャワー施設などは緊急に改修を必要としている」と語っている。

 前自由党カウンシル時代には3,800万ドルの予算を計上する改修計画もあったが、あまりにも商業化され過ぎているとの論議を呼び、著名な住民の俳優マイケル・ケートン氏や映画俳優のジャック・トンプソン氏らが先頭に立って反対運動を起こし、計画は立ち消えになった。今回はごく控えめな修復計画に留め、予算も2,700万ドルに抑えられている。

 改修計画は現在公示中で、2020年2月より工事が始まる予定になっている。
■ソース
Bondi Pavilion plan to restore iconic beach facility’s cultural and social heritage

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