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豪女性射殺警察官に三級殺人有罪評決

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事件のおそれを通報した女性に発砲

 アメリカ合衆国ミネソタ州のミネアポリスに住んでいたオーストラリア人女性ジャスティーン・デイモンド・ルスジクさん(40)を射殺し、殺人罪に問われていたモハメド・ノール元ミネソタ州警察官(33)の裁判で、陪審団は同被告人に第三級謀殺と第二級故殺で有罪の評決を下した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ミネソタ州で職務中の発砲で有罪判決を受けた初の警察官となったノール被告人は現在拘置されており、6月7日に量刑が言い渡されることになっているが、2つの有罪評決で懲役最高15年の可能性が待っている。

 ただし、ノール被告人は第三級謀殺よりも重い第二級謀殺については無罪の評決をうけている。

 マンリー出身のジャスティーンさんは、当時結婚を間近に控えていたが、夜中に家の外で物音や悲鳴が聞こえたとして、警察に通報した。警察車が到着するとパジャマ姿のまま走り出て警察車に近づいたところ、助手席に座っていたノール被告人が発砲、ジャスティーンさんは銃弾を受けて間もなく死亡した。

 アメリカでは白人警官が黒人市民を射殺する事件が頻繁に起きており、この事件は逆に白人女性がアフリカ難民の黒人警察官に射殺される事件として注目を浴びていた。

 ノール被告人は、「事件直前に誰かが車を叩くような大きな音がしたので驚いていた。そこに突然女性が現れ、腕を振り上げたようだったので正当防衛のつもりで銃を発射した」と証言した。

 これに対して検事は、「被害者の手が見えないのであれば被害者が武器を持っていると信じるに足る根拠はないのではないか」と反論していた。

 事件当時、警察車の2人ともボディ・カメラのスイッチを入れておらず、発砲後にスイッチを入れているため、撃たれて倒れているジャスティーンさんや蘇生術を施している同僚警察官の姿が写されている。

 そのため、この事件では警察官がボディ・カメラのスイッチを任意に入れたり切ったりしていることが明らかにされ、これもまた問題にされた。

 ミネソタ州法では、「人命を軽視したとみなされるが死に至らしめる意図はない」危険行為で人を死に至らしめた場合」を第三級殺人としている。第二級殺人は、起訴相当の過失行為で第三者を死に至らしめた場合を第二級殺人としている。
■ソース
Police officer Mohamed Noor found guilty of third-degree murder of Justine Damond Ruszczyk

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