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シドニー都市圏西部のuggブーツ・メーカー敗訴

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米に12足輸出し、米企業に45万米ドル賠償判決

 オーストラリア名物にもなっている羊の毛皮を内側に向けたuggブーツ。この言葉はオーストラリアでは一般名詞のように扱われているが、アメリカの大企業がはるか昔にオーストラリア人からこの名称を買い取って商標として登録している。そのためにこれまでいくつかの国内中小企業が事業を廃止したと伝えられている。

 今回はシドニー都市圏西部のuggブーツ・メーカーが製品をアメリカに12足輸出したために、米企業から訴えられ、先頃の判決で45万米ドルの賠償金支払いの判決を受けた。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 訴えられていたのはシドニー都市圏西部のエディ・オイガー氏で、オイガー氏を支持した元連邦議員のニック・ゼノフォン氏は、オーストラリア国内でugg bootsの名称を保護する立法を呼びかけてきた。

 判決を下したのはアメリカはシカゴの法廷で、「2014年から2016年までの期間にアメリカでUGGブーツの名称で12足を売ったとしてデッカー・アウトドア社から賠償請求を受け、このほど、陪審団が、「オイガー氏と同士のシドニー・レザー社は意図的にデッカー・アウトドア社の商標権を侵害した」と評決を下したもの。

 オイガー氏は、控訴の決意を語り、「私は、uggの名称をオーストラリア人の誰でもが使えるようにするため、資産70億ドルの米大企業を相手に戦ってきた」として、連邦政府の支援を求めている。またマーク・デイビス弁護士は、「Uggの名称は何年も前にオーストラリア競争消費者委員会(ACCC)がオーストラリアの一般名称としてデッカー・アウトドア社の商標権無効を主張して争うべきだった」と語っており、また、「豪政府などからの経済的援助がなければオイガー氏の事業は閉鎖になり、uggの名称自体もオーストラリアから持ち去られる」と語っている。

 uggの名称はオーストラリアでは一般名称だったが、1980年代にオーストラリア人のブライアン・スミス氏がアメリカで商標登録し、その後、デッカー社が商標権を買い取った。オイガー氏は、「当時、uggの名称はアメリカ国内では知られていなかった」と語っている。

 その後、オーストラリアの複数企業がuggブーツのアメリカへの輸出を禁じられてきた。
■ソース
Western Sydney ugg boot maker Eddie Oygur loses case for selling 12 boots in US

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