人間的欠点備えた庶民的首相として親しまれる
連邦選挙を目前にしてオーストラリアの公人として大きな位置を占めていたボブ・ホーク元連邦首相の死去が伝えられた。89歳。
シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。
ホーク氏はオーストラリア労働組合評議会(ACTU)の議長を務め、その後は1983年から1991年まで労働党連邦政権を率いた。
先日、「労働党のビル・ショーテン党首は、小さな目標で済ませる政治家とは違って大きな政策を掲げる政治家。また、国民の合意を目指す政治家。この選挙では労働党が勝利する」と語ったばかりだった。
5月16日、妻のブランシェ・ダルプジェ氏が、「今日、偉大なオーストラリア人だったボブ・ホークがシドニーの自宅で家族に看取られながら亡くなった」と発表した。
1991年、ホーク首相の下で財相を務めたが1991年にリーダーシップを争い、ホーク氏を下して1996年まで首相を務めたポール・キーティング氏は最近までホーク氏とは仇敵のような関係にあったが、ショーテン労働党支持に向けて和解が伝えられていた。
また、アジア地域が世界経済に重要な位置を占めるようになることを予測し、オーストラリア経済の改革を通してアジア地域にある西洋国家オーストラリアへとシフトさせたのもホーク氏だった。
飲酒癖や女性問題でも知られており、現在の政界では許されないだろうとも評されている。
葬儀は家族だけでしめやかに行われるとダルプジェ氏が発表している。
■ソース
Labor legend Bob Hawke dies aged 89