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NSW州政府、インフラに930億ドル、10億ドルの黒字

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史上最大の歳入減と赤字増を目前に財相発表

 州財政の赤字と州史上最大の歳入減を目前に、グラディス・ベレジクリアン保守連合政権のドミニク・ペロテット財相が、史上最大のインフラストラクチャ支出とわずかな財政黒字の見通しを発表した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 住宅市場がスランプに陥っており、さらに経済成長も予想をはるかに下回る状況はNSW州財政にも大きく響いているが、ペロテット財相は2020年度財政を10億ドルの黒字と見込んでいる。

 現在は、NSW州経済の信用格付けはAAAで、赤字もゼロとなっている。

 ベレジクリアン保守連合政権が再選された後のペロテット財相初の見通しであり、インフラストラクチャ予算が今後4年間で930億ドルとする超大型になっているが、ペロテット財相は、「州財政は大きな黒字だ。NSW州において当政権の経済手腕を示す財政になっている」と語っている。

 しかし、住宅市場と経済減速化は隠しようもなく財政にも現れており、2019年度財政黒字は1年前には14億ドルと見込まれていたが、現在は8億200万ドルと半減している。その原因として、2017年以来、住宅市場のスランプで印紙税が106億ドル減収となっており、その上に将来見積もりの2億3,200万ドルの歳入が消えている。その上に、NSW州の消費税減収が今後4年間で23億ドルと見込まれている。

 2019年度の黒字は1年前の予想から半減していても、ペロテット財相は、州経済が今後上向きに転じることを前提に見通しを発表した。しかし、純債務額は2020年度には123億ドル、2023年度には386億ドルに膨脹すると見込まれている。

 州政府は2020年には不動産取引率が逆転すると見込んでいるが、住宅価格が劇的に上昇するとは見られていない。また、州財政節減は州公務員2,500人の整理で行おうとしており、ペロテット財相は、「2,500人は州公務員330,000人の1%程度だ。1%の生産性向上ができなければ政府が無能だということになる」と語っている。.
■ソース
NSW budget 2019 delivers record $93b infrastructure spend, $1b surplus

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