政府、レンドリース社の目標達成無理と契約破棄
シドニー市内ムア・パークのシドニー・フットボール・スタジアムの改築計画はレンドリース社が旧施設の解体と新築を請け負い、解体が終わって更地の段階になっているが、グラディス・ベレジクリアン保守連合州政権が、「レンドリース社はスタジアム改築計画の目標を達成できそうにない」として同社との契約を破棄した。
政府は今後新しい業者を探して契約する作業にかからなければならない。
ABC放送(電子版)が伝えた。
ベレジクリアン州政府は、予算7億2,900万ドルの予算を計上し、2022年には新スタジアムの竣工を目指すとしているが、ジョン・シドチ・スポーツ大臣は、「レンドリースは政府の目標に添えそうにない。予算は7億2,900万ドルであり、これが我々の予想コストであり、この額を守らなければならない。レンドリース社には細部まで検討するよう要求したが、同社は政府の目標を満たすことができそうにない。既に他の建設企業と折衝している。現在、建設業界は競争が激しくなっており、スタジアム建設を請け負いたいという企業はいくつもある」と語っている。
シドニー・フットボール・スタジアム改築プロジェクトは2019年3月の州選挙で一大争点になり、労働党は、「超大型の虚栄計画」と呼んでスタジアム改築の考えを拒んだ。
州議会野党労働党のリンダ・ボルツ影のスポーツ相は、「政府もスタジアムの改築は7億2,900万ドルの予算を突破することが分かっている。スタジアム建設はいつでも予算をオーバーするものだ。そのことは労働党が選挙前から言っていたことであり、10億ドルの建設費がかかることがはっきりしていたが、州民が大金の無駄遣いに反対の気持ちを明らかにすると州政府は、『それじゃ安くしましょう』と予算の数字を引き下げた」と州政府を批判している。
シドチ大臣は、「政府がどの業者に工事の引き継ぎを指定したとしても最初の計画通りの期日と経費で完成させることは自信を持って言える」と反論している。
■ソース
Sydney Football Stadium without a builder as Lendlease loses project