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NSW州議会無所属議員の妊娠中絶合法化法案

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一部議員から反対も、超党派の支持で成立見込み

 NSW州議会無所属議員が提出した妊娠中絶合法化法案は超党派で支持者が多く、一部の強力な宗教的反対議員らの反対が予想されるが、結局は可決されると見込まれている。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。

 アレックス・グリニッジ議員は、政治的にはクロバー・ムーア・シドニー市長に近い立場で、今週中にも法案「Reproductive Health Care Reform Bill 2019」を州議会に提出予定になっている。

 この法案の支持者は政党を超えて広がっており、8月中旬までには両院を通過する見込みになっている。

 7月28日、NSW州保守連合政権のブラッド・ハザード保健相、妊娠中絶合法化提唱団体「NSW Pro-Choice Alliance」のウェンディ・マカーシー会長、グリニッジ議員が合同で同法案を発表した。また、その発表には、労働党からペニー・シャープ、ジョ・ヘイレン両議員、国民党からはトレバー・カーン議員も立ち会い、支持表明をした。

 この法案は、119年の歴史を持つNSW州刑法の妊娠中絶禁止条項を廃止し、単独のヘルスケア法で妊娠中絶手続きを規制する内容になっている。

 この法案が成立すれば、妊娠22週間までの女性の依頼により、免許登録医師が施術することができるようになる。また、妊娠22週間を過ぎた女性の場合、2人の医師の承認が必要になる。

 ハザード大臣は、「妊娠中絶を受ける女性と施術する医師が犯罪容疑で起訴される危険を負うというのは間違っている。適切な論議が行われるべきだが、同時にすでに変化の時は来ている」と語っている。

 保守連合政権の閣僚の同法案支持者にはアンドリュー・コンスタンス、ブロンウィン・テイラー、ガレス・ウォード、シェリー・ハンコック、セーラ・ミッチェル各議員らがいる。

 労働党ではジョディ・マッケイ党首、ライアン・パーク、ウォルト・セコード各フロント・ベンチ議員がいる。

 グラディス・ベレジクリアン州首相は、7月29日に法案説明を受けたが、州首相と労働党党首は、党は党議拘束を外し、各議員が自己の良心に基づいた投票ができるようにはからうとしている。

 緑の党は、メリーン・ファルキ議員が2017年に妊娠中絶合法化案を提出しようとしたことがあり、全面的に妊娠中絶合法化案を支持している。

 2018年に1000人を超える男女を対象に行われた世論調査では、73%が妊娠中絶合法化を支持していた。
■ソース
NSW abortion bill bolstered by MP support from across political divide

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