2GB本社会長がアラン・ジョーンズに最後通牒
これまで何度も裁判沙汰で敗訴し、何百万ドルもの罰金や賠償金を放送局と分担で支払ってきた保守派ラジオ・パーソナリティ、アラン・ジョーンズ氏に対して、AM放送局の2GBを持つマコーリー・メディア社のラッセル・テート会長が、「今回のニュージーランド首相に対する雑言のような発言を繰り返すなら、たとえ人気のあるジョーンズでも解雇することになる」と発表した。
シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。
海面上昇で国土が海中に沈む危険を抱えている太平洋島嶼国各国が太平洋島嶼国フォーラムにおいて、オーストラリアに対し、気候温暖化の原因となる温室化ガスを大量に空気中に放出する石炭の消費を抑えることを求めたが、オーストラリアのスコット・モリソン首相がこれを拒否し、オーストラリアの石炭依存政策を貫く意思を明らかにした。これに対して、ジャシンダ・アーダーン・ニュージーランド首相が、「オーストラリアは太平洋島嶼国に対して答えなければならなくなるだろう」と発言した。
ジョーンズ氏は、アーダーン発言を不快として、アーダーン首相を非難し、モリソン首相に向けて、「アーダーン首相の喉に靴下を詰め込んでやれ」と自分の番組で発言した。‘
モリソン首相はジョーンズ発言を「とんでもない発言」と批判し、マルコム・タンブル前首相も、首相経験者は公の発言を慎むという前例を破り、「ジョーンズ発言は女性蔑視発言。謝罪すべき」と発言している。
ジョーンズ発言について、アーダーン首相は、「そんな発言は取り上げるに値しない」と切り捨てている。
結局、ジョーンズ氏は8月16日に公式謝罪しているが、17日、テート会長は、「謝罪があったが、本日、アランとこの問題について話し合い、このようなたぐいの発言をまた繰り返せば彼との契約を打ち切ることを伝えた」と発表した。
ジョーンズ氏は、アーダーン首相に謝罪状を送ったと発表している。
ジョーンズ氏は暴言放言の上にラジオを通じて違法な発言もして有罪判決を受けているが、シドニー地域では保守派市民に人気があり、聴取率は常にトップクラスにある。
■ソース
Alan Jones’ contract will be torn up if he repeats Ardern comments, employer says