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州首相に「あなたは妊娠中絶をしたことがあるか?」

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ラジオ・パーソナリティに与野党政治家から非難

 現在、NSW州議会にかけられている妊娠中絶合法化法案は既に下院を通過しているが、法案反対の保守派議員をなだめるため、グラディス・ベレジクリアン州首相が上院への提出を遅らせている。

 そんな時期にAMラジオ番組に出演したベレジクリアン首相に対して、ラジオ・ホストが「法案は別として、あなたは妊娠中絶をしたことがあるか?」と繰り返し執拗に質問した。ベレジクリアン首相は質問をかわす回答をしたが、労働党女性議員からこのラジオ・ホストを批判するコメントが出た他、保守連合連邦政府の婦人問題相も、「ラジオのような公の場でそのようなプライベートな質問をするのは不適切」と、ラジオ・ホストを批判している。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ベレジクリアン首相は、州政府閣僚を含む与党内保守議員から、「法案の議会通過を急ぎすぎる」などの非難を受けており、8月23日、2GB放送局のベン・フォーダム氏が放送番組の中で、妊娠中絶合法化法案について質問した。

 首相は、フォーダム氏に「妊娠中絶しようと考えることがあると思うか?」と質問され、「仮定の問題には答えられない。また、妊娠中絶しなければならない女性に罪悪感を植え付けるような発言はしたくない。私自身はそのような立場に追い込まれて平静ではいられないが、それは私個人のことであり、他の女性の代弁はできない」と答えている。

 フォーダム氏の質問に対して、労働党のタニア・プリバセク連邦議員が、「ラジオのような公の場でそのような個人の問題を質問するのは不適切」とフォーダム氏を批判している。さらに25日にはマリッサ・ペイン外相兼女性問題相もABC放送に出演し、「女性であろうと男性であろうと、そのような個人的な難しい保健問題について公の場で質問するのは不適切だ。大目に見ることのできる問題ではない」と発言している。

 フォーダム氏の質問は最初の質問からさらに踏み込んで執拗に繰り返しており、プリバセク議員は、「そのような不適切な質問に対して、ベレジクリアン州首相は立派に対応した」とNSW州首相を称賛している。
 また、ペイン連邦上院議員も、「法案に関する議論はNSW州議会議員に任せておきたいが、NSW州で妊娠中絶の合法化が望ましいかどうかといえば望ましい」と語っている。

 連邦労働党のジュリー・コリンズ婦人問題スポークスウーマンは、自分のソーシャル・メディアで、「そのような個人的問題の質問に問題がないと思う人がいるということが信じられない」とツイートしている。
■ソース
Gladys Berejiklian being asked on air if she’d have an abortion is ‘not OK’, Minister for Women says

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