先住民族の「歓迎式」に一部代議員が退場
8月24日・25日にかけて開かれていたWA州労働党大会で左右派閥対立から混乱が起き、開会に先住民族代表者が「歓迎式」を行っている際に一部の代議員が退場するという騒ぎになり、同州労働党支部議長が、退場代議員の無礼を先住民族代表者にわびると一幕があった。
翌25日にも労組系右派代議員が州政府や連邦労働党党首にブーイングするなど労働党組織の労組系と非労組系という問題が浮き彫りになっている。
ABC放送(電子版)が伝えた。
先住民族の「歓迎式」とボブ・ホーク元労働党連邦首相追悼の際に労組系右派代議員が総退場したことは、会場に残った半数の代議員から「敬意を欠いたとんでもない恥ずべき行為」との批判を受けており、キャロリン・スミス議長が涙を抑えて、「WA州労働党大会でこの国の長老、WA州のヌーンガーの長老が演壇で私達を歓迎してくれている時に代議員が部屋から出て行く無礼が二度と起きないよう希望する。とんでもない行為だ。労働党を代表し、歓迎式の先住民族の方々に謝罪すると共に、退場者の行為は先住民族の方々に向けたものではないことを確認しておきたい」と述べた。
一方、右派代議員は、「退場は、一般労組のUnited Voice Unionの左派代議員が海員組合(MUA)の右派代議員を失格させようとしたことに対するものであり、ホーク氏や歓迎式に対するものではない」と語っている。
代議員大会に先立って左右派閥の間で労働党が統一した政権を担える党であることを示すため、和平の話し合いが行われていたが内部対立を鎮めることはできなかった。
WA州政権のマーク・マクガワン労働党は左派に支持を受けており、翌25日の会議でも右派代議員がマクガワン政権の新規港湾拡充計画に反対し、現フリーマントル港の存続を求める動議を出したり、ジョン・セツカCFMEU VIC収支部書記長を労働党から除名しようとしているアンソニー・アルバネージ連邦労働党党首の基調報告で拍手を拒否するなど、党の亀裂を見せつけた。
リザ・ハービー自由党WA州支部党首は、「党大会の混乱は労働党内が様々な問題で派閥闘争を続けており、大量退場は、マクガワン州首相が党員の支持を失っていることを示すものだ。その結果、州政治が州民にとっても不満なものになるだろう」との声明を発表した。
■ソース
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