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ウーリーズ・コールズ・スーパーマーケット戦争再燃か

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コールズ、多数の商品の価格値下げで宣戦布告

 9月19日、スーパーマーケット復占企業の一つ、コールズが300種を超える商品の価格を値下げした。値下げした商品は消費者の3食のコスト引き下げを中心にしており、復占ライバル、ウールワースとの価格競争になることは必至と見られている。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。

 両社は、有名ブランド商品を値下げし、ローリング・セールスを展開する作戦を取っているが、過去の販促活動と異なり、価格引き下げだけでなく、付加価値をつける販売法を取っている。これはコストコの販売方法にならったもので、「大パック割引」販売を進め、紅茶、コーヒー、トマト・ソースなど日常的に消費する商品を大バックで販売し、値引率を引き上げるという方法。

 また、コールズの新しい展開として、グルテン・フリー、低果糖、ベジタリアン食品などでプライベート・ブランド商品も値下げ対象にしている。

 また、これまでスーパーマーケットの商品値下げはメーカーや納入業者が値引きを負担することが多かったが、今回、コールズは値下げの少なくとも3分の1は自社で負担すると発表している。

 QLD工科大学(QUT)のギャリー・モティマー准教授は、「生鮮食料品のマージンの小ささを考えると、コールズの値下げ商品選択は意外だ。おそらくコールズは営業コストを引き下げることで利益を拡大することを期待しているのではないか。2019年度のコールズの収益は前年度比で8.3%低い13億4,000万ドルだった。同社は現在10億ドルのコスト削減計画を進めており、2023年には計画が完了する予定になっている。同社は、最近にもプライベート・ブランドでお値打ち商品を打ち出すと発表していたが、今回の値下げ品目はその発表とは違っている。しかも、ドイツの大手ハイパーマーケット、カウフランドがオーストラリアにも進出することが必至となっている現在、リスクも大きいのではないか」と分析している。

 それでも、「コールズが値引きをした以上はウールワースも必ず挑戦に応じてくるだろう」と予測している。
■ソース
Supermarket wars return as Coles cuts prices for hundreds of products

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