「運転中止し、ディーラーにレッカー車で引き取りを」
数年前からタカタ製エアバッグの危険が明らかになり、世界中でリコールとエアバッグ装置の交換作業が進められているが、その一部、2万台に対して、「即座に運転を中止し、ディーラーに連絡してレッカー車での引き取りを要求すること」と自動車所有者に呼びかけが出ている。
ABC放送(電子版)が伝えた。
オーストラリア競争消費者委員会(ACCC)が発表したもので、以前からリコール対象になっていた車種製造番号だが、その一部に搭載されている装置がきわめて不安定でいつ作動するか予想のつかない状態になっていることが考えられるため、この措置となった。
リコールが出されており、ディーラーが無償で交換修理する義務を負っているタカダ製エアバッグを搭載しているのはBMW、GM、ホールデン、ホンダ、ミツビシ、トヨタの特定車種で、まだ425,971台が未交換修理になっている。特に「即時運転中止」の警告が出ているのはその一部。
ACCCのデリア・リッカード副委員長は、「『緊急』指定されているのは、メーカーが不良製品を検査した結果、このロットのエアバッグが異常に不安定な状態になっていることが考えられるため」と発表しており、レッカー車での牽引もディーラーに負担の義務が課せられている。
この2万台に該当するのは、2010年Holden Cruze、2012年Honda City、2011年CR-V、2012-2013年Insight、2012-2013年Jazz、2012-2013年Jazz Hybrid、2006-2011年Civic、2007-2012年Legend、2001-2007年Accord、2003-2006年MDX、2003-2005年Toyota Echo、2003-2005年Rav4、2002-2003年BMW5(E39)、2001-2006年3(E46)、2003年X5(E53)、2007-2014年Mitsubishi ML & MN Tritonなどとなっているが、IsMyAirbagSafe.com.auにアクセスし、州、準州、プレート番号を入力し、画面の指示に従って進めていくことで自分の車が該当するかどうかが分かる。
2017年4月、ダーウィンの21歳の女性が運転していた車でエアバッグが異常作動し、装置から猛烈な勢いで飛び出した金属片が女性の頭に当たり、重傷を負っている。
その3か月後にシドニーで58歳の男性の運転するホンダ車が軽い衝突事故を起こした時にエアバッグが異常作動し、男性が死亡している。NSW州検視法廷では、「負傷は散弾銃による負傷と似ている」と判断された。また、タカダ製のエアバッグが原因とされた事故は世界中で20件の死亡、230件の負傷が報告されている。
■ソース
Takata airbag warning upgraded to ‘critical’ for 20,000 vehicles