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カンタス旅客機、初の19時間16分無着陸飛行

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ニューヨーク・シドニー直行便健康福利調査試験

 カンタス社の旅客機がニューヨークからシドニーまで19時間16分をかけて初の無着陸飛行を行った。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

この飛行は、カンタス社が同路線開業に向けて、まる一日近い搭乗時間が乗客、パイロットら乗務員の健康や福利に及ぼす影響を調査するための試験飛行で、さらに2回行われ、飛行中の照明、食事、体操などの効果を調べる他、パイロットの体調や意識の変化も調査する予定。

 この超長距離無着陸飛行が成功すれば、早ければ2022年には路線開業も可能と発表しており、同社はこれまでも超長距離無着陸路線営業の考えを明らかにしていたが、実現すれば世界最長営業路線になる。

 アメリカ東海岸ニューヨーク市のジョン・F・ケネディ空港を離陸したボーイング787ドリームライナー機の50人の乗客と乗務員には飛行中の健康状態をテストするテクノロジー装置が装着され、そのデータの分析から乗客のジェット・ラグを最小限に抑え、パイロットが最適な勤務・休憩パターンを管理できるような体制を編成することになる。

 初回試験飛行の成功について、同社のアラン・ジョイス会長は、「カンタス社にとっても、オーストラリア航空史だけでなく世界の航空史にとっても歴史的なできごとだ。営業開始に先だって、安全な超長距離直行便が可能だということを証明しなければならない」と語っている。

 ジョイス氏もこの初飛行に搭乗しており、路線開業すれば、座席のクラス分けは4クラスになる予定であり、エコノミー・クラスにも乗客が体操できるスペースを設ける」と語っており、また、「乗客も気に入っていたし、19時間という長さを感じなかった。乗客の一人一人とも話してみたが、気分爽快だったという答が多かった」と語っている。

 同機のショーン・ゴールディング機長は、「乗客と乗務員の健康状態測定はフライトの1週間前から始められ、体内時計の機能を調べるメラトニン量測定やウエアラブル型の脳波測定機器で脳波の変化も調べていた。測定は飛行前、飛行中、飛行後と3週間ほどの期間を設けて行われた」と語っている。

 また、「飛行には4人のパイロットが同乗し、16,200kmを19時間16分で飛行、予想を超える向かい風だったが、それでも燃料残量には70分という余裕があった」と語っている。

 また、2回目はニューヨーク・シドニー、3回目はロンドン・シドニー間で試験飛行が行われる。
■ソース
Qantas flight makes history by touching down in Sydney after flying 19 hours non-stop from New York

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