「アデレード、アイス汚染率で世界一」の汚名
世界120都市の下水サンプルの違法薬物検査でアデレードが「世界のアイスの首都」の汚名を受けることになった。
ABC放送(電子版)が伝えた。
この調査は2011年から2017年にかけて主としてヨーロッパの都市の下水からサンプルを集めて調べたもので、対象人口総数は6,000万人。
10月23日付で発行された「Addiction」に掲載されたこの論文は、世界各地で下水サンプルを用いた研究では過去最大級とされている。
この研究に参加したオーストラリアの研究者は、「下水の違法薬物検出率は2017年以来下がっている」と語っている。
オーストラリアで下水サンプル採取が行われたのはアデレード、キャンベラ、トゥーンバの3都市で、2017年にアデレードでは1日1000人あたりでメタンフェタミン通称アイスを507mgから659mg検出しており、一方、キャンベラは270mg、トゥーンバでは331mgだった。
海外ではアデレードに次いでアメリカ合衆国ワシントン州のシアトル市が2位になり、3年間の検査の平均で418mgを記録した。
研究チームは下水サンプルからアンフェタミン、メタンフェタミン、エクスタシー、コカインの検出を行い、その結果、国内のコカインの首都になったのはキャンベラだった。
他の国ではコカインが最大だったのはイギリスのロンドンとブリストル、オランダのアムステルダム、ベルギーのアントワープ、チューリッヒ、ジュネーブ、セント・ギャレンなどと続いた。
下水サンプルは他の方法で把握している薬物状況と比較され、その精度の高さで知られている。アンフェタミンはベルギーとオランダで、オランダの場合はエクスタシーまたはMDMAの検出率が高かった。
■ソース
Adelaide tops world for methamphetamine or ‘ice’ use in massive wastewater drug study