クイーンズランド州と南オーストラリア州で
真夏のオーストラリアでは年末から年始にかけて、人がサメに襲撃される事故「シャーク・アタック」が相次いでいる。北東部クイーンズランド州の島で牧師の男性がサメに襲われて死亡したのに続いて、南オーストラリア州西部のビーチでは男性サーファーがサメに襲われた後、行方が分からなくなっている。
公共放送ABC(電子版)によると、クイーンズランド州でサメに襲撃されて死亡したのは、州北東部ロックハンプトンの牧師、ルーク・ウォルフォードさん(40歳)。イェップーンの18キロ沖にあるケッペル・ベイ・アイランズ国立公園内のハンピー島周辺で2024年12月28日午後4時30分すぎ、スピアフィッシング(水中銃で魚を突いて捕獲するレジャー)を楽しんでいたところ、サメに襲われた。
ウォルフォードさんは救出され、ヘリで駆けつけた救急隊の手当を受けたが、午後6時ごろ、現場で死亡が確認されたという。
クイーンズランド州でこの12月にシャーク・アタックが起きたのは2件目。同月2日にも、中部カーティス島でスピアフィッシング中の60代の男性がサメに両脚を噛まれる事故が起きていた。男性は重症を負ったものの命に別状はなかった。
5メートルのホオジロザメ、3日前に目撃
一方、南オーストラリア州で行方不明になっているのは、「オーストラリアン・ルールズ・フットボール」(AFL=楕円型のクリケット場で行うラグビー競技の一種)の選手で、同州ポート・リンカンに住むランス・アップルビーさん(28歳)。以前からシャーク・アタックがたびたび起きている州西部ストリーキー・ベイの南西、グラナイツ・ビーチで2日夕方、サーフィンをしていたところ、サメに襲われるのが目撃された。午後7時ごろに通報があり、当局がアップルビーさんを探しているが、現時点で見つかっていない。
ABCによると、「事故の3日前に現場から10〜15キロ北の海域で、約5メートルのホオジロザメが深さ1.5メートルの浅瀬を泳いでいた」との目撃証言があったという。
南オーストラリア州では2023年、8カ月間に6回という高い頻度でシャーク・アタックが発生。3人が死亡または行方不明となっている。
■ソース
School chaplain Luke Walford killed while spearfishing in shark attack at Humpy Island(ABC News)
Surfing community again in mourning after latest shark attack on SA coast(ABC News)