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NZ政府、ベフロウズ・ブーチャニ氏のビザ延長拒否

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イラン人難民作家、マヌス島から文学イベント出席

 パプア・ニューギニア(PNG)のマヌス島の豪領外難民収容所に収容されてきたイラン国籍クルド人難民のベフロウズ・ブーチャニ氏(36)は収容所生活を基にして執筆活動を続け、作家兼ジャーナリストとして世界的に認められている。

 ブーチャニ氏は、ニュージーランド(NZ)のクライストチャーチで開かれている文学者フェスティバルで講演するため、11月14日、6年ぶりにマヌス島を離れてNZに渡り、そこでNZのビザ延長を申請していたが、NZ政府が申請を拒否し、1か月のビザ期限が切れる前にNZを出なければならないことが確定した。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。

 11月15日、ブーチャニ氏はオーストラリア政府を独裁政権と批判し、NZビザの延長を申請しており、PNGには戻らないと広言していた。また、ブーチャニ氏は国連難民条約に基づく難民認定を受けており、アメリカ政府からはアメリカ入国と永住を認められているが、ブーチャニ氏自身は長期的な計画を決めていない。

 そのため、「NZに難民申請するか、アメリカに渡るか、ビザが2,3週間以内に決めたい」と語っている。

 ブーチャニ氏は、11月後半に開かれる世界クライストチャーチ・フェスティバルで講演するよう招聘を受けており、15日にはリアン・ディエル・クライストチャーチ市長の歓迎を受け、アムネスティ・インターナショナル・メンバーで自身がイラン出身の難民であるゴルリズ・ガフラマン議員と壇上に上がって講演した。

 ブーチャニ氏は、「イランでの文筆、ジャーナリストとして活動のため、イランを出なければならなくなった。そこで、オーストラリアは自由と民主主義の国と知っていたからオーストラリアに渡ろうとした。しかし、オーストラリア政府は私を牢獄に閉じ込めてしまった」と語った。

 ブーチャン氏はマヌス島の収容所に閉じ込められている間に「No Friend but the Mountains: Writing from Manus Prison」を執筆し、VIC州文学賞、全国伝記文学賞を受賞している。

 ブーチャニ氏は、PNGからニュージーランドに渡る際に、オーストラリア政府の介入を怖れ、最短距離のオーストラリアの空港での乗り継ぎを避け、フィリピン経由で34時間かけてニュージーランドに渡っている。
■ソース
NZ rejects Behrouz Boochani’s plan to extend visa

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