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シドニー水源地に高濃度の金属性汚泥

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炭鉱活動で地層から滲出し、旱魃で濃縮か

 ABC放送は、情報の自由法で入手した資料で、シドニー水源地になっている2つのダムの水から異常に高濃度の金属汚泥が検出されたと報道している。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 この2つのダムはヒューム・ハイウェイとイラワラ断崖に挟まれた地域にあり、シドニー地域南西部、キャンベルタウン、キャムデン、ウォロンディリーなど、現在、人口が急増大している地域に飲用水を送っている。

 資料によると、WaterNSWが、ダム湖の深い部分の水質サンプルを継続的に採取・分析しており、この2つのダムで鉄分濃度が3年間で著しく増大し、金属性汚泥濃度が許容量を90倍も上回っていた。

 水道当局は、「他にも水源があり、水質や水量を補うことができるので不安になることはない」としているが、シドニー地域のダムはいずれも水位が著しく下がっており、2つのダムの水質汚染を補うことはむずかしくなりつつある。

 現在、カタラクト・ダムの水位は26%まで下がっており、旱魃が長期化している時に上水道の供給をどう確保するのかが問題になっている。

 ウエスタン・シドニー大学の専門家、イアン・ライト氏は、「この問題はショッキングで不自然なことだ。集水域の底に沈んでいた沈殿物が水に溶け込んでいると考えられる。この沈殿物は炭鉱活動の副産物であり、シドニー地域の岩盤、湿地帯、河川を損傷してきた。しかし、隣接するエイボン・ダムの場合、3年間にようやく許容量の3倍になっただけだ。鉄分はごく少量なら飲んでも害はないが、通常、もっと危険な汚染物質が含まれている可能性を示すものになっている」と語っている。

 また、「おそらく、旱魃で湖底に沈んでいた汚泥が上の方まで水に溶け込んできているのだろう。この汚泥には塩分、鉱物、鉄、アルミ、マンガン、リチウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、亜鉛、ニッケルも含まれている」と語っている。
■ソース
‘Shocking’ metallic sludge contaminating Sydney dams that supply drinking water

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