民家86戸とワイン生産量の3分の1が焼失
12月23日、スティーブン・マーシャルSA州首相は、22日までのアデレード・ヒルズやカンガルー・アイランドの火災で民家86戸、住居以外の建物は500棟が焼失したと発表した。また、アデレード・ヒルズのブドウ畑は約3分の1が被害を受けたと報道されている。そのため、SA州のワイン生産量はその3分の1そのままに激減すると予想される。
ABC放送(電子版)が伝えた。
アデレード・ヒルズ地域はSA州有数の農業地域だが、今季のブッシュファイアで25,000ヘクタールが被災した。また、カンガルー・アイランドでも13,000ヘクタールが被災している。
果樹園、家畜さらにアデレード・ヒルズの有名なブドウ畑までもがダメージを受けており、Adelaide Hills Wine Regionのジャレッド・ストリンガー副会長は、「現在、損害の評価を進めているところだ。現在分かっているのは、約1,100ヘクタールのブドウ畑が焼けたということだけだお。それだけでもアデレード・ヒルズの全生産量の約3分の1になる。どんな産業でも一晩で生産量の3分の1を失えば致命的な打撃だ。レンズウッド地区のブドウ栽培の先駆者、ヘンシュケ一族はブドウ畑を完全に失った可能性がある。あそこはアデレード・ヒルズでも最古のピノ・ノワール・ブドウ畑の一つがあるところだが、あそこも完全に焼失した可能性がある」と語っている。
また、被災者の一人は、ブドウ畑は完全に破壊されると苗を植えてから出荷し、収入が得られるようになるまでに5年かかる、損害は100万ドルにものぼる。
ブドウ畑を再興するにしても、人件費を含めて1ヘクタールあたり6万ドルから8万ドルはかかると語り、さらに、アデレード・ヒルズのブドウ畑の3分の1が失われればそのままワイン価格に反映される」と語っている。
■ソース
Bushfire devastates Adelaide Hills vineyards, with around one-third wiped out