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5年間で200万人が民間医療保険脱退

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連邦政府グレッグ・ハント保健相の課題に

 調査の数字から、過去5年間に民間医療保険を脱退した人の数は220万人にのぼると推定され、今後、保険料が引き上げられるとますます脱退者が増えると予想されるため、グレッグ・ハント保健相には適切な対応が迫られている。
 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。

 医療器具業界の依頼でYouGov Galaxyが1000人を超える成人を対象に行った調査で、4人に1人が以前には民間医療保険に入っていたが今は入っていないと答え、また、そのうち47%の回答者が過去5年内に保険を脱退したと答えている。これはオーストラリアの総人口に換算した場合、223万人に相当する。

 ハント大臣は、2020年4月より平均2.92%の保険料値上げの発表の後、保険料引き上げに上限を設けるため、民間医療保険部門の改革第二波の協議を進めており、また、私立病院の医療器具コストの削減を約束している。

 この世論調査を依頼したMedical Technology Association of Australiaのイアン・バージェスCEOは、このまま若年者や家族が民間医療保険離れを続けるなら、医療保険の価値と保険料引き下げの努力は無に帰することになる、として、「民間医療保険を脱退した200万人の国民一人一人がすでに手一杯になっている公立病院の患者になっている。残された唯一の方策は、次回の保険料改定時にはマイナス引き上げ、つまり、引き上げ率を下げるのではなく、料金を引き下げるしかない」と語っている。

 世論調査では、民間医療保険を脱退した理由を尋ねたところ、最大の理由は保険料(64%)、次いで保険料に見合うメリットがない(50%)だった。

 MTAAでは、4大医療保険ファンドに対して年間平均10億ドルの利益を保険料引き下げに充てるよう政府が強制することを求めている。また、人工関節などの医療製品メーカーはすでに価格を引き下げているとしている。

 保険会社は、「多国籍医療製品メーカーは、人工補装具値下げの代価として外科テープや接着剤など他の製品の販売量を増やすマーケティング戦術を使っている」と主張しており、ハント大臣はその真偽を調査している。
■ソース
More than 2 million dropped their health insurance in the past five years, poll suggests

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