域内では物資も脱出の自動車燃料も枯渇に
1月3日朝からNSW州全域に非常事態宣言が発令される他、1月4日には大晦日よりもブッシュファイアの危機が高まる気象条件になることが予報されており、1月2日にはベイトマンズ・ベイからVIC州との州境までの12,235平方キロの南部海岸地域が「旅行者退去地域」に宣言された。
しかし、地域のサービス・ステーションはどこも命令を受けて地域退去を図る旅行者の車が列を作り、ペトロールもディーゼル燃料も払底するステーションが続出している。また、地域のスーパー・マーケットも商品が底をついている。
ABC放送(電子版)が伝えた。
NSW州運輸相は、「1月1日夜に南部海岸地域に6万リットルの自動車燃料が運び込まれた」と発表している。また、郡部消防局(RFS)は、「12月31日以来、この地域で382戸が焼失した」と発表している。
この旅行者退去地域について、NSW州政府のアンドルー・コンスタンス運輸相は、「これまで見たことのないような大規模な人員退去指令だ」と語っている。
しかし、NSW州RFSのロブ・ロジャーズ副長官は、「1月4日の前に旅行者をすべてこの地域から退去させるために時間を争う作戦だ。この地域では依然としてブッシュファイアが燃えており、しかも人口密集地区に接近している。4日より前にブッシュファイアを鎮火させることできず、再び大きな火災になる可能性がある」と発表している。
BoMは、「1月4日には高温乾燥型の強風が吹く見通しで、南部海岸地域でも気温が摂氏41度に達する見込み」と予報している。
プリンセス・ハイウェイはミルトンとトメロンの間の区間、ベイトマンズ・ベイとモルヤの間で通行止めになっており、ベイトマンズ・ベイとキャンベラを結ぶキングズ・ハイウェイも通行止めになっている。ただし、ベイトマンズ・ベイの南ではジョージ・ベース・ドライブがまだ通じており、非常に通行量が多い。
また、アラデュラの北のベンダロン、マニアナ、カンジャロンなどの地区では、警察や緊急出動機関の職員が一度に20台ずつの車を誘導して地区外に送り出している。
■ソース
NSW bushfires see ‘largest mass relocation out of the region’ but people await petrol and supplies