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「我が身かばってベレジクリアン州首相を中傷」

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NSW州自由党議員ら、モリソン首相を非難

 NSW州与党自由党議員らは、スコット・モリソン連邦首相が現在のブッシュファイア危機に対してまったく見当違いになっているとして、怒りを顕わにしている。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。

 NSW州政府のある古参大臣は、「モリソン首相は自分のブッシュファイア危機に対する対応のまずさをごまかし、我が身をかばうためにグラディス・ベレジクリアン州首相を中傷している」と非難している。

 3000人の豪軍予備役を召集配備すると決めたことについても、モリソン首相はNSW州の郡部消防局長官と何の相談もしておらず、長官はメディアを通して初めて知って驚くという、首相と州との意思の疎通が途切れている状態になっており、古参大臣は、「毎晩、ベレジクリアン州首相はシェーン・フィツシモンズ長官と並んでTVで州民にブッシュファイアの状況解説をしている。しかし、州首相はTVカメラのないところで被災地を訪れ、励まし、リーダーシップを示している。ところがモリソン首相は、休暇から帰って来ると危うくなった自分の身を守るために州首相を犠牲にしようとしている。自分達がどんな気持ちでいるか想像できるだろう」と語っている。

 もう一人の自由党議員も、「モリソン首相がこの現状をどれほど見誤っているか信じられない気持ちが広まっている。モリソン首相にはもう黙って邪魔をしないでもらいたい」と口を極めている。

 州の郡部消防局長官らが、「3000人の予備役召集配備は寝耳に水」と反発を示したことについても、モリソン首相は、「大規模な軍部動員で国防軍内で意思疎通が欠けていた」として、軍部を責めている。また、「NSW州には軍隊を派遣して支援することを申し出たが、州政府から拒否された」と発言し、ベレジクリアンNSW州首相とフィツシモンズ長官が、「そんな話はまったくなかった」と真っ向から対立している。

 1月5日には、モリソン首相はフィツシモンズ長官に謝罪し、善処を約束せざるを得なくなっていた。

 また、ブッシュファイア危機特別調査委員会を設立する可能性を示し、全国ブッシュファイア復興局の新設を発表している。また、1月6日には閣僚会議を開き、「ブッシュファイアは州の管轄」として保守連合政権が拒否していた連邦予算による消火飛行機エア・タンカーの追加リースにも応じ、また、ジョッシュ・フライデンバーグが、「財政黒字は当分見合わせる」として、大規模な復興予算を定めた。

 しかし、連邦のブッシュファイア対策を決めるとすぐさまその対策を自由党宣伝に使ったビデオをモリソン首相名で発表したため、再び国民の間から批判が出ている。
■ソース
State Liberals vent anger at ‘disconnected’ Morrison over bushfires

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