カンタス、ジェットスター、社員2万人を一時帰休

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国際線フライトを全面運航停止で機体を足止め

 コロナウイルスのパンデミック化に対して、外国人の入国を制限していたが、3月19日にはついに外国人の全面入国禁止を発表、現実的にオーストラリアは防疫鎖国状態になった。それに対応してカンタス、ジェットスター両社は国際線フライトの全面運航停止を決め、社員2万人を3月末から少なくとも5月末まで一時帰休させると発表した。また、アラン・ジョイス・カンタス航空会長は、「当社の将来が危機的状態にある」と語っている。

 これに対しては、両社の社員が加盟する労組、TWUのマイケル・ケイン書記長が、「カンタス社は自分が生き残るために社員を犠牲にした」と批判している。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 この措置で不履行になる予約に関しては運航が再開されてから使える引換券が発行されるが、払い戻しはない見込み。

 3月末まではオーストラリアに残っている外国人の本国帰国や在外豪人のオーストラリア帰国のサービスをすることになっている。

 また、空港に留め置かれる多数の航空機の駐機料については空港、政府、航空会社の間で交渉が進められている。

 主要国内、地域、貨物輸送に関しては可能な限り継続すると発表している。

 役員の報酬も停止し、2億ドルの株主配当も9月まで延期される。

 ジョイス会長は、「コロナウイルスの影響で破綻する航空会社もたくさん出ることと思うが、当社は生き延びるために思い切った措置を取ってきた。当社は収支の健全な企業の一つでもあり、長期に耐えられるだけの流動性も高い。しかし、現在のような事態に直面したことはこれまでに一度もなかった」と語っている。

 同社の広報担当者は、「世界の民間航空業界にとってもコロナウイルスは過去最大の脅威だ。TWUは会社と協力してこの嵐を乗り切るより、大見得を切って会社を批判することを選んだ」と語っている。
■ソース
Qantas, Jetstar to stand down 20,000 workers due to coronavirus, Alan Joyce says national carrier’s future is at stake

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