帰国者も入国者もホテルに強制隔離処分

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3月28日24時を期してすべての入国者に適用

 これまで、海外からの旅行者、帰国のオーストラリア国籍者、永住権保持者は14日間の自己隔離が言い渡されていた。罰則付きの措置とはいえ自主性に任せてきた結果、違反者が多いため、3月27日、連邦政府は遂に帰国者の空港到着から厳重に管理することを決めた。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 スコット・モリソン連邦首相は、「オーストラリアに入国するすべての旅行者は強制的に政府の指定するホテルに14日間の強制隔離をする」と発表、3月28日24時を期してすべての入国者に適用される。

 オーストラリアのコロナウイルス感染者の3分の2は海外からの帰国者という数字があり、その感染帰国者が国内で感染源になることが推定されているため、入国者はその定住地に関わりなく到着空港の都市のホテルに隔離される。また、自己隔離を滞りなく強制するため、豪国防軍兵士が州、準州警察に協力することになった。

 14日間の自己隔離については以前から、自主性任せでは実効性がないという意見は以前からあり、シドニー港で下ろされ、国内各地の自宅に帰った2000人を超える乗客から200人の感染者が出るなどしており、ほぼ野放し状態になっている。

 また、既にオーストラリア国内にいる人々や28日24時以前に入国して14日間の自己隔離を命じられている人々の隔離を強制化するため、国防軍兵士が州、準州の警察に配備される。

 また、モリソン首相は、オーストラリアのビジネスを冬眠させ、コロナウイルスと経済不況を生き抜く計画を発表すると予告し、「アイデアとしては簡単だ。休業しなければならない事業所があるとする。休業する理由は政府が命じたからかも知れないし、営業しても何の仕事もないということかも知れない。しかし、政府としては何か月か過ぎてコロナウイルスが下火になった時に事業所が再開して欲しいと思う。閉鎖している間に負債を抱えて潰れることは望まない。そのための計画が必要だ」と語った。

 また、「コロナウイルス相手の戦線は両面であり、ウイルスが及ぼす経済的影響は健康問題以上に致命的にもなり得る」と語っている。
■ソース
Forced coronavirus quarantine for all people returning to Australia

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