役に立たないマスク80万枚などの不良品の山
コロナウイルス征圧のために医療従事者らの生命を守るべき中国製個人防護具(PPE)がまったく役に立たない不良品と判明し、当局が税関ですべて押収している。
ABC放送(電子版)が伝えた。
この中国製個人防護具について、ある係官は、「バッタもん」と決めつけている。これまでもスペイン、トルコ、オランダが同じように中国製の医療用防護具を不良品として受領拒否している。
ABCが把握したところによると、オーストラリア国境警備部(ABF)が押収したPPEはいずれも偽造品または不良品とされている。
また、匿名の司法職員は、「ABFはすでにマスク80万枚、市場価格で120万ドル相当を押収している。このような不良品が、パンデミック宣言前後の3週間くらい前から入り始めていた。海上貨物はオーストラリアの港で滞貨が起きていたので、このような不良品は空輸で入ってきていた」と語っている。
同職員は、「中国製がすべて不良品というわけではなく、他の中国製PPEはオーストラリアの規準に合格しているものもある」と語っている。
オーストラリア連邦政府は、コロナウイルスの大発生が続いている間のマスク、グローブ、ガウンなど個人防護具の輸出を禁じている。この規則は先週に明らかにされていたが、既にピーター・ダットン内務相とグレッグ・ハント保健相が署名して発効している。また、国内で購入し、国内で値段をつり上げて再販することも禁じられている。
VIC州のMed-Con社では陸軍兵士がフェース・マスク生産に従事し、同社の通常の生産量を2倍に上げている。
オランダ保健相は、3月21日に中国のメーカーから届いたマスクを前線の医療従事者に配布したが28日になって同製品のリコールを発表しなければならなかった。マスクには品質保証マークが付いていたが、顔にフィットしないだけでなく、フィルターも本来の機能を果たさなかった。
中国政府外交部広報担当官は、中国の輸出品が不良品だったというオランダ側の発表に反論し、「中国メーカーは、他国の人々の生命を救うためには昼夜を分かたず作業を続けている」と語っている。
■ソース
Australia seizes faulty coronavirus protective equipment imported from China