連邦政府のテキスト・メッセージまねるなど巧妙な手口
連邦政府のコロナウイルス関係発表が出ると数時間後にはその発表をまねた詐欺文書がテキスト・メッセージなどでばらまかれるとして、当局が警戒を呼びかけている。
ABC放送(電子版)が伝えた。
このての詐欺は合法的な通信を装ったテキスト・メッセージや電子メールを送りつけ、受信者が信用して文面に埋め込まれているリンクをクリックすると合法的なページに行かず、詐欺犯の用意したサイトに入り、被害者の知らない間にウイルスなどのソフトウエアが被害者のコンピュータに埋め込まれ、そのソフトウエアが被害者のデータを詐欺犯のもとに送り出すなどの手口がある。
現在はコロナウイルス対策のために外出自粛などが罰則付きで指示されているため、家族や友人同士の間で互いに連絡を取り合うことが増えており、詐欺犯が暗躍する環境ができている。
3月以来、オーストラリア・サイバー・セキュリティ・センター(ACSC)には、コロナウイルス詐欺で金や個人情報を盗まれたとする個人からの通報が95件を超えている。また、コロナウイルス危機に対応している政府省庁や民間企業でサイバー・セキュリティ関係の事件がACSCの集計で20件にのぼっている。
同センターのカール・ハンモア氏は、「犯罪集団はコロナウイルスをオンライン侵入の道具に使っている。彼らの手口は被害者にクリックさせることであり、そのためにはその時々に社会の注目を集めている事柄を利用し、コロナウイルス関係なら疑わずに即座にクリックする人も多いはず」と分析している。
文面のリンクが表面上は合法的機関を装っていても、裏側に詐欺犯の設定したアドレスが書き込まれている可能性もあり、詐欺の被害に遭わないためには、文面のリンクをクリックせず、グーグルなどで自分で相手機関・団体のアクセス・アドレスを調べ、そのアドレスにアクセスすることが勧められる。
ACSCは、国内大手通信事業者に詐欺犯のウエブサイトを停止するよう求めている。
■ソース
Coronavirus-related scams are replicating Government announcements within hours, officials warn