対豪貿易黒字は「考慮する」とトランプ大統領
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オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相は11日朝、米国のドナルド・トランプ大統領とオンラインで豪米首脳会談を行った。公共放送ABC(電子版)によると、アルバニージー首相は会談後の会見で、鉄鋼とアルミニウムへの25%の関税をめぐり、オーストラリアへの適用除外が「検討されている」と述べた。
アルバニージー首相が語ったところによると、両首脳は「両国の利益のために(関税の)適用除外が検討されていることに合意した」という。また、大統領との会話は「建設的で温かいもの」だったとしている。
ところが、トランプ大統領は会談の直後、25%の鉄鋼・アルミ関税をどの国・地域も一律に適用する大統領令に署名した。1カ月の猶予期間を経て、これまでオーストラリアを含む一部の国に関税を免除していた例外措置を停止する。
ABCによると、トランプ大統領はアルバニージー首相について「素晴らしい男だ」と評した。その上で、米国にとってオーストラリアは数少ない貿易黒字国(オーストラリアからの米国への輸入額よりも米国からオーストラリアへの輸出額が多い)であるため、「そのことをたいへん深く考慮すると彼(アルバニージー首相)に話した」としている。
トランプ大統領としては、例外措置を停止することで関係国から譲歩を引き出す狙いなのか? 真意は不明だが、オーストラリアは適用除外をめぐり今後も対米交渉を続けると見られる。
トランプ氏は第1次政権時の2018年、鉄鋼・アルミ関税を導入したが、マルコム・ターンブル首相(当時)の保守連合政権は適用除外をもぎ取った。しかし、外交交渉に約4カ月、実際に適用が除外されるまで約1年を要した。
■ソース
US tariff exemption for Australian metal exports ‘under consideration’, Albanese says(ABC News)