ホテル隔離者から感染か、遺伝子解析で経路判明
シドニー市内の海外帰国者ホテル隔離の警備員がコロナウイルス検査で陽性と判定された。NSW州保健局ではこの事態に警戒を強めている。
同州のケリー・チャント主席医務官は、「警備員の感染源はホテル隔離に充てられているマリオット・ホテルとみられる」と語っている。
ABC放送(電子版)が伝えた。
また、保健局では、「同人は隔離ホテル警備勤務中に感染しており、現在、徹底的な調査を受けている」と発表しているが、違反行為があった形跡はないとされている。
そのため、警備員から採取したウイルス・サンプルのゲノム・シーケンス解析から、8月初めにサーキュラ・キーのマリオット・ホテルに宿泊した海外帰国ホテル隔離者が感染源と突き止められている。
同警備員は8月3,4,7,8日に同ホテルで勤務しており、感染源とみられる隔離者は8月2日にスワッブ採取を受け、同4日に陽性判定結果が出た。
警備員は同11日に発症し、同15日にコロナウイルス陽性と診断されている。
チャント主席医務官は、「感染源はほぼ突き止められているが、どのようにして感染したのかは目下調査中」と語った。
さらに、「現在判明しているのは、このコロナウイルス株は、先にメルボルンのウイルス株と同一とされたクスローズ・ホテル経由のクラスターとは異なる株だということであり、ホテル隔離していた人物のウイルスだけが一致する」と語っている。
また、「この調査にはNSW州警察も保健局に協力しており、現在、マリオット・ホテルにCCTV提供の他、関係者から事情聴取している」と語っている。
■ソース
NSW coronavirus investigation after Sydney hotel quarantine security guard tests positive