「中国政府がオーストラリア産石炭輸入締め付け」か

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連邦政府、「中国エネルギー企業への政府介入」調査

 連邦政府は、中国政府が国営エネルギー企業と製鋼企業に対して、「オーストラリア産石炭輸入を止めるよう」指示したとの報告の事実関係を調査する意向を明らかにしている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 サイモン・バーミンガム貿易相は、「報告を読んだ。政府は中国に対してさらに詳細な説明を求めている。政府はまだ報告の内容を事実とする証拠をつかんでいない。国内産業とも協議を続けており、これまでに公表されたオーストラリアに対する非難に関して中国当局からの回答を求めてきた。中国への石炭輸出が中国政府の指示で中断されることはこれまでにも何度もあった」と語っている。

 スコット・モリソン連邦首相は、「中国政府は、国内産炭量を基準にして輸入量を加減することが多い。中国国内で国産炭割り当てが実施されることは珍しいことではない。報告書をよく読んで関係当局と協議するつもりだ」と語っている。

 報告書によると、中国東北部と南部の2箇所の製鋼所が政府から口頭で豪産炭輸入停止を指示されたとしており、さらには、一部の貿易業者は、「バイヤーは政府の禁止措置がなくても豪産炭購入を避けるようになっている」と語っている。

 ABCは独自にも報告書の内容の検証ができなかった。

 さらにバーミンガム大臣は、「中国側とは今年だけでも何度も両国の閣僚級の対話を実施したいと伝えてきたが中国側はまったく乗り気ではないようだ。当分の間は通常の外交筋を通して中国側との接触を続け、またオーストラリア国内産業界とも協力関係を続ける」と発表している。

 アンソニー・アルバネージ野党労働党党首は、「政府は中国との前向きで建設的な関係を築くことにはまった関心がないようだ」と語っている。
■ソース
Federal Government looking into reports Chinese energy providers told to stop importing Australian coal

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