アメリカ、ヨーロッパの感染者増加を反映
アメリカやヨーロッパなど世界各地でコロナウイルス感染の第二波が猛威を振るっており、ホテル隔離中の海外帰国者の定期検査でも陽性者が増えている。
ABC放送(電子版)が伝えた。
海外帰国のオーストラリア国民や永住権者はシドニー空港経由で帰国しており、シドニーのホテルで14日間の隔離と検査が義務づけられているが、NSW州保健局が、海外帰国者の陽性者数が過去2週間で2倍に増えている、と発表している。
シドニーでは3月末以来総計82,000人がホテル隔離を通過しており、また、6月初めから、州保健局がホテル隔離中の陽性者の統計を発表するようになっている。1日あたりの陽性者数の1週間平均は10月初旬には2人だったが、10月24日から29日にかけてはこれが1日あたり5人超になっている。NSW州警察の発表では、10月29日には州内でホテル隔離者は5,100人を超えている。
また、州保健局のデータによると、ホテル隔離中の陽性者の出発地は12.1%がパキスタン、11.7%がインド、アメリカが10.6%、イギリスが8.8%となっている。その他に、13.6%がホテル隔離初期のクルーズ船船客だった。
先週、グラディス・ベレジクリアンNSW州首相が、「NSW州は1週間に3,000人の海外帰国者をホテルに収容しているが、そのうち45%は他州在住者だ。WA、QLD両州は、自州民をNSW州の負担でホテル隔離することに満足しながら、NSW州民の入域は拒否している。そんなに虫のいい話はない」と批判している。
NSW州保健局広報担当官の発表によると、シドニー空港に到着した海外帰国者は全員が空港で選別を受け、コロナウイルス様症状のある者は検査を受けた上で保健局の管理する「ヘルス・ホテル」に送られる。一方、それ以外の帰国者は州警察の管理する通常のホテルに送られる。
また、全員がホテル隔離2日めに検査を受け、10日めにさらに検査を受ける。10日めの検査を拒否した場合はさらに10日間の隔離延長を強制される。
■ソース
Coronavirus cases in NSW quarantine hotels double as infections in USA, Europe skyrocket