中国政府、国営メディア経由で貿易品目停止発表

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大麦、牛肉、木材、石炭、伊勢エビに続いてワインも

 オーストラリアと中国の国際外交関係の悪化に伴い、オーストラリアからの輸出品目が中国政府から締め出され続けているが、今度は、「オーストラリア・ワイン価格はダンピング。過去に遡って関税をかける」との動きも報道されている。オーストラリア側は、「中国へのワインの価格のダンピングは事実無根」と否定している。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 中国政府は国営メディアを通してオーストラリアから中国に輸出される7品目について輸入停止措置を発表している。これまで金属汚染の疑いなどを口実にしていたが、今回の発表で中国政府の意図が明らかにされた。オーストラリアから中国に輸出される7品目の総額は50億ドルから60億ドルに上るとされている。

 このメディア、環球時報(Global Times)はタブロイド紙で、共産党政権がしばしばその意向を海外諸国に伝える媒体の役割を担っており、今回もこのメディアを通じて初めて中国政府の意図が明らかにされた。

 今週初め、中国のワイン、ロブスター輸入業者が中国政府商務部経貿主管部に数回呼び出され、11月7日より、オーストラリア産ロブスター、砂糖、石炭、銅鉱石、コンセントレート、大麦、木材は輸入を認められなくなると通告されている。

 しかし、中国政府の商務部では、この報道を肯定することを拒否、中国国内の税関や2港湾では「まだ政府からの指示書を受け取っていない」としており、オーストラリアの輸出業者はますます将来が見通せない状態になっている。
■ソース
Chinese government uses state media to confirm export suspensions as trade stoush continues

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