オーストラリアでは2021年1月から接種開始見込み
12月2日、イギリスが西側諸国としては初めてコロナウイルス・ワクチンの緊急認可を決めたと報道されている。
シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。
緊急認可を受けたのはファイザー社とバイオンテック社が開発を進めていたワクチンで、イギリスの措置はアメリカやEUの先を越す決定になった。
ファイザー社はアメリカ、バイオンテック社はドイツの医薬企業で、11月に両社がmRNA技術を使ったワクチン開発の第III相治験データの分析で95%の有効性を確認したと発表し、一気にワクチンへの関心を高めた。
モリソン連邦政府は、同ワクチン開発中に、両社と1,000万用量のワクチンを購入する契約を済ませており、最初の納入は2021年に予定されている。一方、イギリス政府の発表で、ワクチン接種は来週から始められるとしている。
同日夕、連邦政府のグレッグ・ハント保健相が、イギリス政府のワクチン緊急認可を歓迎する発言を行っており、「ファイザー・オーストラリア社のCEOと話し合った。同社は、オーストラリアでも医薬品管理局(TGA)が認可すればすぐに1,000万用量の輸入を可能にすると発表している。また、同社はすでにTGAに対して安全性や有効性のデータを提出している。政府としては、TGAの認可は2021年1月末までには決まり、同年3月からワクチンの出荷が始まると予想している」と語っている。
さらに、「連邦政府は総量で1億3,480万単位の納入をいくつかの企業と契約している。政府としては国民の安全を第一に考えており、ワクチン候補の完璧かつ迅速な安全評価でオーストラリアは有利な立場にある。我が国は、国民一人一人の自由意志に基づき、同時にすべての国民に配布できる用量を用意している」と語っている。
■ソース
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