5億5,000万ドル国債マイナス0.01%で発行

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オーストラリアでも金利がマイナス領域に突入

 オーストラリア連邦債券5億5,000万ドルが利率マイナス0.01%で発行された。

 12月10日付シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。

 連邦債券発行を監督するAustralian Office of Financial Management (AOFM)が発表した。

 現在、世界中の政府債券の約3分の1がマイナス利率で発行されているが、これまで国債投資家は少なくともプラス利率を期待して連邦債券を購入してきた。

 AOFMは、財務省債券15億ドル分を2021年3月には償還すると約束している。

 総額82億ドル相当の債券に合計58件の入札があり、最高入札利率は0.07%、最低利率はマイナス0.01%となっている。入札が増えるに従って最終的な利率は下がっていくことになる。AOFMはこれまでに債券の37%をマイナス0.01%利率で売却している。

 これとは別に2021年7月償還分の5億ドルの債券の入札も行われ、0.01%という低利の入札があった。

 インフレ率に連動する国債は時としてマイナス利率で発行されることがあるが、利率が固定されている財務省債券がマイナス利率で発行されるのはこれが初めて。

 12月10日に連邦議会予算局が発表した長期予算トレンド・データによると、記録的な財政赤字にもかかわらず、国際的な利率傾向が総合的な利子支払いを抑える傾向にある。

 連邦議会予算局の報告書は、「現在の連邦赤字は、コロナウイルス・パンデミックの影響と、パンデミック対策の双方で2018/19年度よりもはるかに大きくなっているが、利率が歴史的な低水準になっており、対GDP比較でかなり安定した低率を続けている。そのことは、最近の経済成長、価格成長の弱さにも現れており、中銀(RBA)がオーストラリア経済を支えようとしている」と述べている。
■ソース
Government interest rate goes negative in $550m Treasury note sale

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