NSW州、ノーザンビーチーズ・クラスター広がる

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コロナウイルスはアメリカからの株と判明

 シドニーのノーザン・ビーチーズのクラスターはこれまでに28人が陽性判定を受け、今後さらに増えることが懸念されている。

 12月18日、ABC放送(電子版)が伝えた。

 接触追跡班はデータから感染のおそれのある人々の割り出しと連絡に努めている。

 これまでの陽性者は、シドニー都市圏南西部在住のフライト乗務員送迎バンの運転手1人とノーザン・ビーチーズの28人に分かれ、いずれも同じアメリカ起源のコロナウイルス株と判明しているが両者の間に何の関連も突き止められていない。

 ノーザン・ビーチーズ・クラスターはいずれもアバロンRSLを中心にしているが、陽性者の立ち寄り先として、ウルムルー、ダーリング・ポイント、クロヌラなどの商業施設が上がっており、NSW州保健局では、「陽性者がシドニー周辺を広く往来しており、州全域に感染の危険がある。誰でも少しでもコロナウイルスの症状を感じれば検査を受けるように」と呼びかけている。また、中部海岸地域でも1人が陽性と判定されているが、同地域保健局では、「中部海岸地域からノーザン・ビーチーズ地域に通勤する人は多く、既に誰でも感染の危険がある」としている。

 そのため、保健局は、ノーザン・ビーチーズを対象に、「緊急必要な理由がない限り、自宅で過ごし、友人や家族を訪れることも控えるよう。また、今後72時間は屋内でマスクを着用するよう」呼びかけている。

 同日、グラディス・ベレジクリアンNSW州首相は、「陽性者の1人がフライトでQLD州に旅行し、ブリスベンなどを訪れている際にNSW州保健局の接触追跡班の連絡を受け、車でシドニーに戻っている」と発表している。

 ケリー・チャント主席医務官は、「ウイルスのゲノム解析の結果、感染例はいずれもアメリカのウイルスと同型の株と判明した。アメリカから来てホテル隔離中の旅行者のウイルスと酷似しているが、どのようにしてシドニー社会に入り込んだのかはまだ判明していない。また、その人物が感染源とも断定できない」と語っている。

 ベレジクリアン州首相は、「ノーザン・ビーチーズのクラスターが終熄しなければ、今後、NSW州の広い地域で規制を再強化しなければならなくなる。今後2,3日中に抑え込むことができればクリスマスを祝うこともできる」と語り、シドニー都市圏住民全員に向けて、「人混みではマスクを着用するよう」呼びかけている。
■ソース
NSW coronavirus outbreak at Sydney’s Northern Beaches grows to 28

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