ペロテイ州首相「医療制度には相当な重圧」と認める
1月5日付ABC放送(電子版)は、NSW州政府の発表として、108,844人を検査し、新たに35,054人がコロナウイルス陽性と判定され、8人が亡くなったと伝えている。陽性者増加に伴い、入院患者は1,344人から1,491人に増え、119人がICUに収容され、32人が酸素吸入装置を着けていると発表されている。
また、これまで、「NSW州の医療制度は強力な対応ができている」と繰り返していたドミニク・ペロテイ州首相が、「NSW州の医療制度は相当な重圧に耐えている状態だ」と認める発言をした。
州内で325箇所の保育施設がコロナウイルスのために閉鎖された。
民間委託のPCR検査会場が1月上旬の間閉鎖されるところが多く、残った検査会場は待ち時間数時間という状態になっていることから、州政府は検査を受けに来る人を制限する方針に切り替えている。
ペロテイ州首相は、「今後数週間の間、新陽性者と入院感染者が急増することが予想されるが、その後に急激な減少が起きると予想される」と語った。
さらに、現在、ブースター接種を受ける資格が回ってきている250万人に対して今すぐにでも予約するよう呼びかけている。また、州政府は、新しい検査規則を周知徹底するため、野立て広告や携帯電話アラートなどの手段も使う。
また、市民には、「検査を受けるのは症状があり、保健当局から検査を受けるように指示されるか、陽性者との家庭接触がある場合だけにすること」と呼びかけが出されている。
隔離と検査の基準が変更されたことから、ウイルスに曝露された人はPCR検査の代わりに迅速抗原検査(RAT)で代用することができるようになった。たとえば、濃厚接触者も隔離の6日目にRATキットで検査し、陽性の場合も隔離を終える前に検査を受けなくてもよくなった。
現在の混乱について、NSW保健局のスーザン・ピアース副局長は、「PCR検査制度の能力の問題を解決することはたやすいことではない。陽性者が少なかった頃にはサンプルをプールすることができたが、今は一つ一つ試験しなければならない。検査クリニックを増やせばいいという問題ではなく、処理能力の問題だ」と語っている。
■ソース
NSW records 35,054 COVID-19 cases as Premier admits health system is under pressure