ジョコビッチ選手、ビザ取消差し止め請求で勝訴

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豪移民担当相が大臣権限で再び取消の可能性も

 1月10日付ABC放送(電子版)は、連邦巡回法廷のアンソニー・ケリー判事が、「豪国境警備部(ABF)による、ノバク・ジョコビッチ選手の移民局ホテル勾留は無効」との判決を下し、直ちに選手を釈放し、パスポートも本人に返却し、同選手の裁判費用を連邦政府が負担するよう命じ、同選手は全豪オープンに出場できる、と語ったと伝えている。

 一方、連邦政府を代理する弁護士は、「連邦政府移民相は、ジョコビッチ選手釈放後もビザを取り消す大臣権限があり、権限を行使する可能性が残っている」と語った。これに対して、ケリー判事は憂慮を表明したが、「大臣の行為は自分の権限の範囲ではない」と答えている。

 テニス・オーストラリアとVIC州政府は、第三者の医学専門家パネルに無記名で申請書類を審査させ、いずれも「申請者は比較的最近にコロナウイルスに感染しており、ワクチン接種免除が妥当」として、ジョコビッチ選手に通達していた。

 連邦巡回法廷では、連邦政府は、「ジョコビッチ氏は海外旅行者のワクチン接種義務を免除されるものではなかった」と陳述している。これに対して、ケリー判事は、「ABFがジョコビッチ氏に事情聴取し、ビザを取り消したことは状況を考えて誤りだったことを連邦政府自身が認めていた。ジョコビッチ氏に対して、ビザ取消通告に反論する機会を与えると通知した後に政府自身が認めている」と語っている。実際には、ABFは、ジョコビッチ氏がテニス・オーストラリアや弁護士に連絡する機会を与えていない。

 判決後、連邦政府の代理人、クリストファー・チャン弁護士は、「アレックス・ホーク移民市民権担当大臣が自由裁量権を行使し、ジョコビッチ氏のビザを取り消し、国外退去を求める可能性も残っている」と発言した。ケリー判事はそのような事態に懸念を表明したが、ケリー判事の権限の及ぶところではないと認め、「この人物がそのような形で即座に排除された場合、今後3年間はオーストラリアに入国できなくなる。問題が小さくなるどころかむしろ大きくなっており、非常に憂慮する。しかし、大臣の正当な行政権限について私が干渉できることではな。それでも、全当事者が事実関係に立ち戻ってみる必要があるのではないか」と語った。

 政府の陳述書は、「ジョコビッチ氏の申請が通り、即時釈放命令が出されても、政府に同氏を勾留する権限があれば、釈放後の再勾留を妨げることはできない」と述べている。
■ソース
Novak Djokovic wins court battle, free to play in Australian Open

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