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ジョコビッチ、ビザ取消差し止め請求敗訴、国外退去必至

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連邦裁、ホーク大臣の「ビザ取消」理由を認める

 1月16日付ABC放送(電子版)は、連邦裁が3人の判事の合議でノバク・ジョコビッチ選手から出されていた「アレックス・ホーク移民相大臣裁量によるビザ取消差し止め請求を却下したことを伝えている。

 1月5日、今週から始まる全豪オープン・テニスに出場するためにメルボルン空港に到着したジョコビッチ選手は、テニス・オーストラリアが認めた「医学的理由によるワクチン接種免除」をもとに連邦政府が交付したビザを、連邦政府内務省の国境警備部係官により「過去6か月以内にコロナウイルスに感染したことをもってワクチン接種免除理由にはしない」という新規則に基づいて、ビザを取り消され、市内パーク・ホテルの移民省入管収容施設に身柄を移された。しかし、ジョコビッチ側が2人の弁護士を通じて、「国境警備部係官の扱いが不当だった」として、ビザ取消差し止め請求を連邦巡回裁判所に持ち込み、結局、連邦政府が「扱いが不当だった」と認め、ビザ取消が撤回された。

 その後、ジョコビッチ側の弁護士から公開された裁判書類やジョコビッチ選手のセルビア国内での公衆衛生を無視した行動や入国書類の虚偽申告などが明らかになり、1月14日にアレックス・ホーク移民相が大臣裁量でジョコビッチ選手のビザを取り消し、ジョコビッチ選手が再びビザ取消差し止め請求を起こしていた。

 ジョコビッチ選手は1月17日に試合をする予定になっていたが、今後、国外追放か、その前に自ら退去するかを迫られることになる。

 判決後、ジョコビッチ選手は、「残念な判決だが、法廷の判決に従い、関連当局に協力して出国する」と述べている。

 ジェームズ・オルソップ裁判長は、「この法廷は大臣裁量のビザ取消決定の合法性を判断するものであり、取り消しが正しい決定かどうかを判断するものではない。判決理由は今日中には発表できない。この裁判の経費はジョコビッチ側が負担すること」などとしている。

 裁判では、ジョコビッチ選手の「ワクチン観」が争点になり、ジョコビッチ側弁護士は、「ジョコビッチは反ワクチンではない」と主張したが、大臣側は、「ジョコビッチ選手のワクチンに関する発言はよく知られており、さらに、これまでワクチン接種を拒否してきた」と反論した。

 スコット・モリソン連邦首相は、「強い国境監視と法の支配がオーストラリアのあり方だ。政府は国境の完全性を守るためにいつでも決断する用意がある」と語ったが、野党労働党のクリスティナ・ケネリー影の内相は、「モリソン政権は数々の失策で国際的な笑いものになった。ジョコビッチ問題の扱いを誤り、国境警備を危うくし、さらには反ワクチン運動に口実を与えてしまった」と批判している。
■ソース
Novak Djokovic faces deportation after Federal Court throws out visa challenge

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