2020年3月パンデミック以来死者数/日最悪記録
1月29日付シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)は、NSW州政府の発表として、1月28日午後8時までの24時間に新たに13,354人が陽性と判定され、また、49人が死亡。1日のコロナウイルス感染死者数としては2020年3月のパンデミック宣言以来最悪の事態になったことを伝えている。
ただし、これまでもケリー・チャントNSW州主席医務官は、「コロナウイルス感染死者の増減は、入院者数から2,3週間遅れて上下する」と言及しており、コロナウイルス陽性者発生数が既にピークを迎え、その後漸減してきたことから、今後は死者数も漸減するものと予想される。
現在の死者数は高齢者介護施設の入居者と独居高齢の感染者がほとんどを占めていると伝えられている。
死者の内訳として、2人が60代、10人が70代、17人が80代、19人が90代、1人が100代となっている。また、主な居住地域内訳ではシドニー都市圏の南西部が25人、西部が7人となっている。接種状況では14人は接種1回のみかまったくの未接種で、感染前にブースター接種まで3回の接種を受けていたのは11人のみ。
NSW州保健局は感染死者やその家族に哀悼の意を表し、「高齢になるほど重症または死亡のリスクが大きくなる。特に重大な基礎疾患や身体的条件があるとさらにリスクが大きくなる」と発表している。
また、1月28日付で連邦政府が発表したデータによると、2022年1月1日より同27日までに高齢者介護施設でコロナウイルスのために389人の入居者が亡くなっており、それに対して、2021年1年間の高齢者介護施設でのコロナウイルス感染死者は282人となっている。
また、1月29日現在、NSW州でアクティブなコロナウイルス・アウトブレークが起きている高齢者介護施設は555箇所にのぼっている。アクティブな感染者の内訳は居住者が4,740人、職員が6,356人となっている。
1月28日、チャント主席医務官は、先週の国内高齢者介護施設での死者226人のうち少なくとも43人がNSW州内の死者だった確認しており、州内の210人の死者のうち192人が66歳以上だったことを明らかにしている。
■ソース
NSW records most virus deaths in one day as aged care outbreaks grow